2022年シーズンから米ツアーに本格参戦した女子ゴルフの渋野日向子(24=サントリー)は、どのような戦いぶりを見せてきたのか。第2回では今シーズン序盤戦のハイライトに迫る。

【渋野日向子 米ツアー挑戦の軌跡(2)】22年のメジャー初戦「シェブロン選手権」(3月31日~4月3日、カリフォルニア州)。渋野は2日目を終えて単独首位に立った。2019年の「AIG全英女子オープン」に続く、日本人初となる海外メジャー2勝目への期待も膨らむ好調ぶりだった。

 ところが…だった。3日目は2バーディー、3ボギー、2ダブルボギーの77と大きくスコアを落とし、通算4アンダーの21位に後退。特にこの日前半は今大会好調だったショットが乱れ「今日は曲がった1日だった。これだけ曲がると、こういう感じになる。全体的にダメダメな1日だった」と肩を落とした。誰もが取りたいメジャータイトル。気負いもあったかもしれない。ファン目線では「やっぱりムリか」となるわけだが、安直な一般的思考の逆をいくのがある意味、渋野らしさだ。

 最終日には巻き返して66をマークし、4位に食い込んだ。「4日間いいゴルフはできなかったけど、3日間はいいスコアで上がることができて上位に食い込んだ。去年より成長できている」と笑顔をはじけさせた。つくづく3日目の大叩きが悔やまれるが、開き直ったからこそ最終日の66があったのだろう。これで早くもシード獲得目安のポイントを確保。ツアーメンバーとして米ツアー初優勝へと関心は移っていく。

 ハワイを舞台に行われた「ロッテ選手権」(4月13~16日)では強風に苦しむ選手が続出する中、キム・ヒョージュ(韓国)との優勝争いの末に2打届かず、惜しくも2位に終わった。悔しさを口にする一方で「今年に入ってチップインする回数が多くて、良いイメージがあったので、パッティングよりウエッジのほうがいいなということで、オーケーくらいに寄せる数が多かった。パターより寄ると思ってやっていた」とウエッジへの手応えを口にした。

 一方で、渋野の振る舞いには、多くの賛辞が贈られた。キムの1打リードで迎えた最終18番パー5で2オン狙いの2打目をバンカーに打ち込んだ後、キムが3打目をピンそばに寄せるナイスショット。自身の優勝が、ほぼ消滅する状況にもかかわらず、笑顔で拍手を送ったシーンが象徴的だった。しかし、この翌週から上昇ムードが一転、苦しい戦いが続くことになった。