〝迷走〟が止まらない。2030年冬季五輪開催を目指す札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)は20日に都内で合同会見を開き、積極的な機運醸成活動を当面休止することを発表した。

 秋元克広市長は「招致を目指す中で、なりふり構わずやみくもに突っ走るのではなく、まずは国民のみなさんの不安を払拭することが先決だ」と説明。「改めて民意を確認したい。前回(3月)の意向調査は市民、道民だったが、加えて国民にもしなければいけない」とし、招致の是非を問う全国規模の調査を実施する方針を示した。

 同市の招致活動はかねて反対意見が多く、東京五輪を巡る汚職や談合事件を受け、さらに五輪のイメージが悪化。地元関係者が「市の窓口には『このまま(招致を)続けるのか』など結構厳しい声が寄せられている」と証言するほどだ。ただ、若い世代からは期待する声も届いており、同関係者は「将来を担う子供たちの夢や希望を損なうことはできない。いろんな意見がある中で今までとは違うクリーンな大会をつくり上げていくことに注力しなければ…」と悲壮な思いを口にした。

 札幌市が3月に郵送で実施した意向調査では、開催賛成は52%。秋元市長は「再調査で反対が上回った場合は?」との問いに「民意を尊重する」と話したが…。招致活動を前に進めることができるのか。