全面謝罪、ぶっちゃけトーク、名前は不適切…。来月8日告示、25日投開票の宮崎県知事選に出馬を表明している現職の河野俊嗣氏(58)、前知事で政治評論家の東国原英夫氏(65)、プロゴルファー横峯さくら(36)の父親で元参院議員、会社役員の横峯良郎氏(62)、元埼玉・戸田市議で歌手のスーパークレイジー君(36)による討論会が23日、UMKテレビ宮崎で行われ、個性派候補らが前哨戦で火花を散らした。
4人が一堂に会するのは初めてだが、それぞれには因縁がある。東国原氏が知事時代に河野氏は副知事として支え、“師弟関係”とされる。横峯氏は東国原氏と古くから交友があり、「出馬する予定はなかったが、東さんの出馬会見を見て、本当にヤル気があるのか。ガックリした」と愛想を尽かして自身が参戦する。
また、クレイジー君は当初、東国原氏の元を訪ね、裏方としてサポートする予定だったが、政治離れしている若者世代に関心を持たせるには自分がパンダになるしかないと手を挙げていた。
国政政党の支援を受ける河野知事が優位な状況の中、3人が挑む構図となりそうだが、これだけの個性派が揃っての討論会は熱を帯びた。まずおわびに徹したのは東国原氏だ。2007年に県知事に就任し、宮崎のセールスマンとして一躍ブレークしたものの1期で退任していた。
東国原氏は「真摯に反省しています」と4年で離職したことに頭を下げれば、視聴者からの「辞めたのは人気が出たから。その後テレビに引っ張りだこ。今回も同じようなことが起きるのか」と手厳しい質問にも「起きません。私は政治評論家、コメンテーターの仕事を全部辞めて(宮崎に)帰ってきた。全身全霊を傾けて訴えかけたい」とおわびを繰り返した。
裏表なく、なんでもぶっちゃけたのが横峯氏だ。参院議員を1期6年務めているが、「県民の皆さまは国会議員は政治をしているというが、私はそう思っていない。実際やって、誰が政治をやっているか。官僚です。国民に選ばれて、国会議員をやったがお飾りだった。県知事に関しては国会議員と違って本当の政治ができる」と訴え、河野氏を含めた総務省出身の元官僚が47都道府県の6割の知事を占めている実態を批判し、「宮崎の平均年収300万円は全国ワースト3位。(改善に向け)真剣に取り組んでいかなければ、宮崎は潰れます」と言い切った。
自らの役割を分かっているクレイジー君は「東国原さんと河野さんにどうしても焦点が当たって、(選挙を)諦める方もいる。選挙に行かない60万人はコロナ疲れやどうしても賃金が安いなどの声がある。夜の街も回っている僕みたいな声も必要」と熱弁した。
「スーパークレイジー君の名前が知事らしくない」との視聴者の質問にも「ご指摘の通りだと思いますが、(本名の)西本と呼ばれたことがない。まず耳に入らないといけない。今後は、そのまんま東さんが(知事当選後に)東国原さんになったみたいに本名の西本誠として分かってもらえるのも必要だと思います」と本名に戻しての政治活動も考えていることを明かした。
この日、討論会のゲストを務めた映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」の大島新監督は「(各候補の)質問の中にも個性が見えた。強い知事に挑む個性的な方が揃ったというのが改めて分かった」と総括。前回の知事選の投票率は過去最低の33・9%だっただけに「県民の声がどこまで生かされるのかがある。投票率が上がっていくことを望みたい」と期待を寄せた。
今後、討論会は宮崎にもう1局ある民放テレビ局「宮崎放送」でも行われる予定。個性派候補たちによるクリスマス投開票の選挙戦は、どこまで火がつくか――。












