フィギュアスケート男子で五輪2大会メダリストの宇野昌磨(24=トヨタ自動車)は、葛藤と懸命に戦っている。

 グランプリ(GP)シリーズ第5戦NHK杯(18日開幕、北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)を前に、17日に行われた公式練習に参加した宇野は、フリーで演じる「G線上のアリア」の曲かけで、ジャンプやスピンなどを確認。しかし、自身の納得のいく状態とは程遠く「練習の中で自分へのイラ立ちが目立っている。うまくいかないところもあるが、それはやりがいと思ってやっていける。でも、自分が反映しようとした技術にトライしたときに、全く反映されないことにイラ立ちを感じる」と表情を曇らせた。

 現在は特に4回転フリップに納得がいっていないという。「なんか練習をしてみて、本当に意味がないと思いながら、ムカつきながらやっている」と吐露しながらも「できないときだからこそ、向き合わないといけない部分もあると思う。難しいジャンプばかりにとらわれずに、しっかり自分ができるジャンプを降りることが今後もっともっと挑戦していく中で、必要になってくる」と必死に前を向いている。

 精神的に余裕があるとは言い難い。それでも、宇野は走り続ける。

「どんな気持ちになるかわからないが、投げ出すことはしたくない。どんな気持ちだったとしても全力でやりたい」。日本を引っ張るエースとして、生きざまを示す。