明確な意志と頼もしい目標を明言した。来季、先発転向を視野に入れているソフトバンク・藤井皓哉投手。宮崎秋季キャンプの16日はブルペンに入り、カーブなど変化球を交え35球を投げた。

 今季は55試合に登板して「8回の男」に君臨。防御率1・12の安定感でブルペンを支え、藤本監督が「投手MVP」とたたえる大車輪の活躍だった。シーズン終了後、先発強化策の一環で指揮官から真っ先に転向の打診を受けて快諾。「昨年(独立リーグで)先発をして、自分がすごく大きく変われた。そういう実体験があるので(プロでも)先発をして変われる、もっと良くなると思っている。自分自身に期待しているし、やってみたい」。一昨年オフに広島を戦力外となり、昨季プレーした四国IL・高知で先発としてフル回転。そこでの成功体験が先発挑戦を強く後押しした。

 このキャンプでは下半身、体幹、体力強化に重点を置いている。技術的には「(フォーク、カットボールの他に)選択の幅を広げるためにカーブ、スライダーの割合を増やして(精度を)よくしたい」と意気込む。来季の目標はズバリ「170イニング」と宣言。右腕は「任されるイニングが増えてくれば、勝ち負けに直結する部分も増えてくる。あえて口にする必要はない」と勝ち星への言及はせず「球数少なくいけば完投もできる」と志はどこまでも高い。

 直近5年のパ・リーグで「170投球回」以上をマークした投手は延べ8人で、チームでは19年の千賀だけ。価値ある数字で高い壁でもあるが、右腕は「思いついた数字を言っただけです」とさらりと言い放った。今季、ホークスの先発平均投球回5・65はリーグワースト。チームの課題は明確なだけに、頼もしすぎる所信表明だった。