中嶋聡監督(53)が5度、宙を舞った。ヤクルトとの日本シリーズ第7戦(神宮)はオリックスが5―4と激闘を制し、4連勝で26年ぶりの日本一に輝いた。
ワゲスパックが最後の打者の塩見を三振に取ると、マウンドに歓喜の輪ができた。ナインがベンチから飛び出す中、中嶋監督はしばらく座ったまま頭を抱え、我に返ったように立ち上がり、コーチ陣と抱き合ってマウンドへ向かった。苦しかった戦い。8回にオスナの一発で1点差に迫られるが、何とかしのいで逃げ切り、4勝2敗1分けで昨年のリベンジを果たした。
胴上げ後の中嶋監督は「非常にいい夜空でした」と笑顔を見せ「調子のいい選手をどんどん使って全員で勝つ、ということをシンプルにやっただけ。26年ぶりということですが、全員で勝ち取った優勝。本当にありがとうございました」とスタンドに一礼した。
王手をかけた一戦は、3年目の宮城大弥投手(21)がプロ初の中4日で先発。エース山本を負傷で欠く中、第6戦で山崎福が中5日で好投して王手をかけた。宮城も意地を見せるしかない。プレーボール間もない初回に自軍から衝撃の一発が飛び出す。
先頭打者の太田がサイスニードの初球145キロのストレートをとらえ、バックスクリーンに叩き込んだ。日本シリーズ史上初となる先頭打者本塁打。幸先いい援護点をもらった宮城はカーブを効果的に使って要所を抑え、前回登板(第3戦)で3ランを浴びた山田、4番の村上も完ぺきに封じた。
5回には二死満塁から杉本の左中間を襲った打球を塩見が後逸して3者が生還し、リードを広げる。5回を3安打無失点でリリーフ陣にマウンドを譲った宮城は「緊張していた部分もあったんですが、椋さん(太田)の初球ホームランだったり、野手のみなさんの好守や声かけのおかげで、落ち着いて投げることができました」と話した。
2敗1分けの劣勢をはね返し、4連勝で逆転日本一。エース山本のアクシデントを全員でカバーした。宇田川、山崎颯、ワゲスパックらのリリーフ陣が獅子奮迅の働きを見せ、第5戦には吉田正のミラクル弾でサヨナラ勝ち。そのままの勢いでゴールを駆け抜けた。連覇を達成し、昨年の屈辱も晴らした中嶋オリックスが、常勝軍団への道を突き進む。












