ノアのGHCナショナル選手権(30日、東京・有明アリーナ)は、王者の船木誠勝(53)が桜庭和志(53)を退け、6度目の防衛を成功させた。

 かつてUWFの流れをくむ団体で活躍した2人は、団体初の「GHCマーシャルアーツルール」(KO、ギブアップ、TKOのみで決着)で対戦。一騎打ちは2007年大みそかの格闘技イベント「Dynamite!!」(京セラドーム大阪)以来で、船木が一本負けを喫していた。

 試合は静かな探り合いでスタートしたが、桜庭のジャンピングニーをかわした王者は、掌底を浴びせ流れをつかんだ。さらにニンジャチョークで絞め上げ、レフェリーストップで勝利を収めた。

「桜庭に動かされた感じです。何も考えずに動いていた」と試合を振り返った船木は、第2次UWF時代をほうふつとさせるショートタイツを着用したことについて「自分の基本だった。相手も相手だったから、ちょっとだけ元に戻りたいなと思って」と説明した。

 また、GHCマーシャルアーツルールの継続について問われるや「望む人とはやりたい。でも、このルールに合う選手が金剛に多いので同門対決もあり得るかも」と語った。

 バックステージではイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.が次期挑戦を表明。これに応じた船木は「ルチャ対格闘戦。自分でもどうなるかわかりません。頑張るしかない」と言い残し、控室へ向かった。