新日本プロレス相談役の坂口征二氏を父に持つDDTの〝荒鷲2世〟坂口征夫(49)が、1日に亡くなったアントニオ猪木さん(享年79)の闘魂をその身に刻み、格闘人生をまい進する。

 猪木さんとの出会いは幼少のころ。「父とともに参加した新日本の社員旅行で一緒になり『元気か?』と声をかけてもらったことは今でも覚えている」。1986年、IWGPリーグ戦で父が猪木さんにリングアウト勝ちでシングル初勝利した時には「父はすごすぎる、と思った。尊敬しました」と大きな父がさらに大きく見えたという。

 父の盟友である大スターに「テレビで見ているファンの人と、同じ気持ちで見ていた」とあこがれ、プロレスラーを目指した。猪木さんの「何事も戦い、己に打ち勝つ」という生きざまに共感し、20歳の時には自身の背中に「闘魂」のタトゥーまで刻んだ。「猪木さんのわがままな部分、常に戦っているところが魅力的だった」と、振り返った。

 幼少より浴びてきた〝猪木イズム〟を後輩たちにも伝承するつもりだ。征夫は23日のDDT東京・後楽園ホール大会で樋口和貞(33)が保持するKO―D無差別級王座に挑戦する。7月まで自身が率いる「イラプション」に属していた樋口について「アイツは優しすぎる。チャンピオンはもっと傲慢でわがままでいい」と猪木さんのようにわがままであれ、と発奮を促す。

 目をかけた存在だからこそ、王座戦で樋口の弱点を徹底的に攻める愛のムチで〝覚醒〟させるつもりだ。「そこを打ち勝たないと本当に強いチャンピオンにはならない。だから俺が挑んでやる」と表情を引き締めた。王座戦で、熱い闘魂が爆発しそうだ。