岡田彰布監督(64)率いる新生阪神は24日に始まる秋季練習(甲子園)から本格始動する。14年ぶりにタテジマに袖を通すことになる新指揮官は、着々と来季陣容を構想中だ。伝説のリリーフユニット「JFK」を編成し2005年にチームをリーグ制覇へ導いた岡田監督にとって、新たな勝ちパターン継投陣の再構築も重要な課題となっているが、来季は久々に「和製虎クローザー」が9回のマウンドを任されることになるかもしれない――。

 岡田新監督は「秋は技術の向上やな。やってる選手は伸びるし、やってない選手は現状維持で終わってしまう」と述べるなど、間もなく始まる秋季練習、秋季キャンプ(11月開始=高知・安芸)へ向けてやる気満々だ。紅白戦や対外試合などの実戦よりも、地道な基礎トレーニングに重きを置いた練習内容で若虎たちを鍛え上げていく構えを見せている。

 18年ぶりとなるリーグ制覇へ向け、やるべき仕事は山積しているが、勝ちパターンを担う継投陣の再編成も重要なミッションの一つ。2022年の阪神は最後までクローザーを固定することができず苦しい戦いを余儀なくされていただけに、来季こそは万全の陣容で開幕を迎えたい。

 今季の新守護神候補としてチームに加入したケラー(3勝2敗3S=防御率3・31)はコロナ禍による来日遅れと調整不足が響き、本来の力を出し切れぬままシーズンをフィニッシュ。ケラーの〝代役〟としてシーズン途中から9回のマウンドを任された岩崎も防御率こそ1・96と優秀だったが、1勝6敗28Sと黒星が先行するなど不安定な投球が目立った。チーム内からは「長いことクローザーを外国人に任せ続けてきたツケが回ってきたようなシーズンだった。やはり守護神は自前の日本人選手に託しておかないと、持続的なチームづくりはできない」との声も聞こえてくる。

「火の玉守護神」藤川球児氏(42=同球団OB)が12年オフにメジャー移籍して以降、阪神のクローザーは呉昇桓(14、15年)、マテオ(16年)、ドリス(17年、18年)、スアレス(20年、21年)と主に助っ人投手たちが担うことが常態化。それぞれが優秀な成績を収めていただけに顕在化せずに済んでいた問題がコロナ禍も相まって、今季は一気に表に出た格好だ。

 だが来季は久々となる「和製虎クローザー」誕生の可能性が高まっている。その筆頭候補こそ今季〝8回の男〟として勝ちパターン継投の一角を担った湯浅京己投手(23)だ。59試合に登板し、2勝3敗43ホールド、防御率1・09と抜群の数字を残した若き右腕を「直球とフォークだけながら、しっかりと空振りをとることができる投手」と岡田監督も大絶賛。来季ブルペン陣の〝中核〟と位置づけ大きな期待を寄せている。

 CSファーストステージ・DeNA戦(横浜)の第1戦と第3戦でいずれも8回途中から最終9回までをまたぐ形でクローザー起用された湯浅は、2戦とも無失点の力投を披露し、セーブに成功。熱戦の大舞台でも動じない強心臓を証明したことも好材料だ。虎の〝アツアツ守護神〟誕生は果たしてあり得るか。大いに注目される。