広島は新監督に2016~18年のリーグ3連覇に貢献した球団OBの新井貴浩氏(45)が就任すると7日に発表した。監督就任会見は12日に行われる。広島は佐々岡真司監督(55)が成績不振の責任を取って辞任。後任として球団は新井氏に就任を要請し、受諾された。4年連続Bクラスと苦しむチームの再建を担う新井新監督に、本紙専属評論家の大下剛史氏がエールを送った。
【大下剛史・熱血球論】4年連続Bクラスと低迷する広島は、投打とも全面的に立て直さなければならないほど危機的状況にある。そんな中で新監督に就任した新井には指導者経験がなく「大丈夫かいな」と不安に思っているファンも少なからずいることだろう。しかし、こんな時だからこそ新井が適任なのではないだろうか。
彼のことは駒沢大に入学してきた時から近くで見続けてきたが、その野球人生は決して順風満帆だったわけではない。大学時代は通算2本塁打で守備も下手くそ。プロ入りもドラフト6位で〝拾ってもらった〟ようなものだった。
それが2005年本塁打王、11年打点王、日本代表の4番、16年リーグMVP、リーグ3連覇、通算2203安打、319本塁打と数々のタイトルや名誉をつかむまでになったのは「なにくそ」という負けん気の強さとたゆまぬ努力があったからだ。
加えて、彼は明るく裏表のない性格で先輩から好かれ、後輩にも慕われてきた。チームには会沢や菊池涼をはじめとした〝弟〟たちが多く残っており、一丸となる下地はある。再建を託す人材として、選手と一緒に泥だらけになって汗を流せる新井を新指揮官に据えた今回の人事は大正解だと思う。
もちろん、監督一人の力でどうにかなるものではない。ここまで低迷した一因はフロントにもある。今こそ選手、現場首脳陣、フロントが三位一体となって、ともに汗を覚悟は必要だ。
正直言うと、個人的には心配のほうが大きい。例えるなら「はじめてのおつかい」を見守るような心境だ。来季はハラハラやドキドキの連続で寿命も縮まりそうだが、新井新監督には明るくのびのびと自分の目指す野球を貫いてもらいたい。(本紙専属評論家)










