元気があれば下剋上だってできる――。3位でペナントレースを終えた阪神は8日に開幕するCSファーストステージ・DeNA戦(横浜)へ向け着々と準備中。12球団屈指の陣容を誇る充実した投手陣を前面に押し出した戦いで、8年ぶりとなる日本シリーズ進出を狙う。
青柳、西勇、伊藤将、西純、才木ら先発投手陣の奮闘にも期待がかかるが、もう一つ鍵を握るのが中継ぎ陣の運用方法。6日に甲子園球場で行われた全体練習終了後「今までのペナントレースとは違うので(中継ぎ投手は)いいやつを惜しみなくつぎ込む」と矢野監督は明言。あの手この手の継投策で一戦必勝の短期決戦を勝ち抜いていく構えを強調した。
虎ブルペン陣のリーダー格・岩貞祐太投手(31)も胸に「投魂」を秘め、ポストシーズンの出番を待つ一人。今季は僅差リード時だけでなく、同点、ビハインドでのシチュエーションでもマウンドに上がる53試合登板のフル回転。9月下旬までは防御率1点台をキープする力強い投球でチームを支え続けてきた。
そんな左腕がシーズン最終戦となった2日のヤクルト戦(甲子園)で救援登板した際に、球場に流れたBGMは故・アントニオ猪木氏の登場曲として名高い「炎のファイター ~INOKI BOM―BA―YE~」。前日1日にこの世を去ったばかりの不世出のプロレスラーへささげる粋な演出は4万2539人の大観衆を大いに沸かせた。
プロレスラーとの親交も深い岩貞は、格闘家へのリスペクトが人一倍強い。左腕は「(元)IGFの奥田啓介選手と仲良くさせていただいているのですが、彼らのメンタリティーとかは僕らよりも数段上をいっていますよね。体が痛むとか死の恐怖とかは僕らはなかなかない。奥田選手にしても『今度試合頑張ってくるわ~』とかLINEのやりとりとかしてたと思ったら、一週間後には顔面骨折して手術だったとか。そういう恐怖心に打ち克つ心とか、闘争心を持っているアスリートがいると思うと、もっともっと頑張らなければならないなと思います」と語る。
CSを勝ち抜き、日本シリーズ進出がかなえば本拠地・甲子園でもう一度戦うことができる。「ボンバイエ」の勇壮な旋律とともにマウンドに上がる背番号17の姿を、もう一度虎党たちにみせてほしいところだ。












