テレビ朝日の玉川徹氏が〝電通発言〟で謹慎となった問題で5日、自民党の西田昌司参院議員がユーチューブチャンネルを更新。テレビ朝日の対応を批判した。

 玉川氏は9月28日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」で、安倍晋三元首相の国葬で菅義偉前首相が行った弔辞について、「当然これ、電通が入ってますからね」と発言。翌29日の放送で「この発言は事実ではありませんでした。さらに、電通は全く関わっていないことが分かりました」と謝罪していた。

 テレビ朝日は4日に玉川氏を同日付で出勤停止10日の謹慎とする懲戒処分を発表。電通にも謝罪したとしていた。

 この対応に西田氏は「電通さんに謝罪したのはいいですけど、まず謝罪をしないといけないのは弔辞を述べた菅前総理だし、昭恵夫人らご遺族に対してでしょう」と首をかしげた。

 続けて、「まさにこれがテレビ朝日なんだなと思いますね。椿報道局長の事件から何も学んでいないし、反省もしていない」と椿事件を引き合いに出して、厳しく批判した。

 椿事件とは、1993年にテレビ朝日の椿貞良報道局長が民放連の会合で、政権交代が起こった同年の総選挙の報道について、「反自民の連立政権が生まれる手助けになるような報道」をしようと局内で話し合ったとの趣旨の話をしたことで明るみに出た騒動のことだ。

 西田氏は「こういうことから学ばないといけないのは、もうテレビの時代じゃないということですよ」と嘆息した。