中日・平田良介外野手(34)が4日、名古屋市内の球団事務所で戦力外通告を受けた。今後はNPBの他球団での現役続行を目指すことを明かした。

 退団会見では「加藤球団代表から『引退をするか自由契約にするか。来季の構想に入っていない』と言われ、自由契約を選択しました。声がかかるか分からないが、次に向かって準備はしている」。NPB一本ながらトライアウトには参加しない。「あと1か月、2か月で自分が引退するのか、現役を続けられるのかが決まるが、今年、自分がスタメンを張った時の大きな声援は、一生忘れることはないです」と涙を流しながら語った。

 現役続行を決断した大きな要因として、球団から盛大な引退セレモニーを用意してもらえないことがあったと吐露。

「すごく中日が好きで愛着もあるし、中日で引退をしたいと今でも思っているし、前から思っていた。その中で自分が望んでいる選択肢ではなくて、盛大なセレモニーはできないと言われた。たとえ話だが、Tシャツやタオルや映像が流れて僕がマウンド付近で話をする、それが自分の中での最後かなって思っていたので。自分の17年の野球人生の最後としては違うのかなと感じたので、それが最後の理由にはなった」と明かした。

 2005年高校生ドラフト1巡目で大阪桐蔭から中日に入団。堅実な守備と右のスラッガーとして活躍し、17年間で通算1227試合に出場し1046安打、105本塁打、484打点。今季は昨シーズン中に発症した「異型狭心症」から復帰したが、岡林、鵜飼ら若手の台頭もあり、主に代打で51試合に出場し打率2割、1本塁打、10打点と不本意な成績だった。

 それでも「病気に関しては95パーセント以上治っている。年を追うごとにけがは増えるはずだが、減っていっている。けがの心配もしなくていいし、体も動いている。今は辞める時ではない。もう一花咲かせたい」と新天地での完全燃焼を誓った。