離れていても共鳴し合っている。首位ソフトバンクは12日の2位西武との首位攻防戦(ペイペイ)に7―5で勝利。殊勲打は開幕から好調を維持する今宮健太内野手(31)だった。

 0―1の3回、中前へ弾き返す逆転の2点タイムリー。「スリーボールのカウントでしたが、思い切って仕掛けにいきました。熱男魂です!」。この一打で勢いづいた打線はデスパイネの10号2ラン、ルーキー・正木の本拠地初アーチなどで着実に加点。眼下のライバルを迎えての「天王山」に先勝した。

 熱男魂――。選手会長が発したメッセージ性の強い言葉だった。チーム野手最年長でムードメーカーでもある松田宣浩内野手(39)は、8日に「戦略的理由」で登録抹消。10日から始まった11連戦での陣容を考慮した首脳陣の判断だった。

 藤本監督が「これで終わりじゃない。二軍で状態が上がったら、9月下旬にも来てもらう可能性がある。本人もその気持ちでやってくると言ってくれた」と語ったように、松田は13日からの二軍戦出場に備えて先週末からファーム施設のある筑後で汗を流していた。ノックでは本職の三塁、一塁の他に「左翼」の位置に入って練習する姿もあった。日の丸を背負い、通算1831安打の実績ある男は、戦力になれるなら「どこでも守る」という精神で出番を待っている。

 今宮は試合後「松田さんの気持ちは今でもベンチにある」と言った。主将の柳田は今「松田モデル」のバットを使っている。変わらないガムシャラな姿に共鳴しているからこそ、戦友たちは深いメッセージを送り続けている。

「無形」でも存在感を発揮する熱男が再投入されれば――。鷹には強力なオプションが残っている。