【宇野勝・フルスイングの掟】中日・根尾昂の投手転向があちこちで話題になっている。同じ「背番号7」の先輩の本音としては、野手として成功してほしかったが、立浪監督が投手で勝負させると決めたのであれば…。俺も投手として期待することにした。
ただ、このまま一軍に帯同させて投手起用する方針はどうなのか。25日の阪神戦(甲子園)では9点ビハインドの6回から登板して、5試合目にしてプロ初失点を喫した。これまでの登板は、試合が決まってしまった後のいわば楽な展開ばかり。根尾の疲労を考慮して26日はベンチ外とし、連投は避ける方針ではあるが、どうしても中途半端に見えてしまう。
やっぱり正式に投手登録となった以上はファームで一からやらせるべきだ。本格的な投手練習もしていないのにいきなり150キロオーバーを投げられるじゃないかという声もあるが…。昔はイチローだって新庄だって速いボールを投げる野手はいっぱいいた。俺だって若いころは「ファン感謝デー」で147キロを出したよ。
だけど、野手と投手では使う筋肉的なところがだいぶ違うので、張ってくるところとか、感覚という部分でも違ってくる。それに意外にまだまだ高めにしかボールが行かず、低目にズバンと決まっている感じではないので、投げ込みも大事。そういう投手として必要な練習をじっくりファームで積んでいかないと、故障につながってしまう。そんなことになったら元も子もないわけだから。
ただ「根尾は典型的な野手投げ」だという意見には、賛同できない。フォームを直す必要はないと思うし、そもそも、どういうのが野手投げで、どういうのが投手投げなのか。(テークバックの際)後ろが小さい投手なんていくらでもいる。最近のダルビッシュもすごく小さくなってきているし、投げ方というのは個性でいっぱいあるわけだから。
投げ方に関してはバランス良く投げられていると思う。投球で大事な緩急も、根尾は賢くて器用な選手だから覚えたらすぐにできるはず。ファームで鍛錬した方が遠回りのようで近道になる。(本紙評論家)












