ソフトバンクは22日のオリックス戦(京セラ)に7―5の逆転勝ちを収め、前半戦首位ターンが見えた。1か月半ぶりの先発となった杉山が3回途中KOでゲームプランが崩壊。劣勢の展開を攻撃陣が執念ではね返した。

 まずは1番に抜擢された野村勇が3回に一時同点とする2試合連発の8号3ラン。2点を追う5回には主将・柳田の適時打で1点差とすると、7回にも柳田が先月24日以来、18試合ぶりとなる11号ソロを放ってチームを勇気づけた。

 これに若鷹が続いた。8回先頭・野村大が左中間を破る三塁打。すかさずベンチは切り札・周東を代走に起用した。続くリチャードが四球を選んで無死一、三塁。ここでオリックス・中嶋監督が中堅手の中川圭を一塁、一塁手のマッカーシーを左翼、左翼手・福田を中堅に変更してスクイズ警戒のシフトを敷いた。それでも続く甲斐は一塁方向へセーフティーバント。相手の包囲網をかいくぐり韋駄天・周東が頭から滑り込んで生還し、決勝点を奪った。

 試合後、勝利への執念を見せたナインをたたえた藤本博史監督。奮起した攻撃陣を激賞すると同時に、難しい起用を敷いた右腕の踏ん張りにも光を当てた。それは3回無死一、二塁で2番手でマウンドに上がった武田翔太投手だ。

 指揮官は「しんどい場面だった。本当はイニングの頭から行かしたかった。押し出し(四球)はあったけど(その後の適時打を含めて)2点でよく抑えた。(流れ的に)普通だったら4、5点ズルズルいってるようなところ。あそこを2点で抑えてくれたのはよかった」と傷口を大きく広げなかった武田の投球をポイントに挙げた。

 重圧のかかる場面から登場したこともあり、ペースをつかめず2回を投げて4四球を出したが「当然全部が全部、いいことはない。反省するところは反省して」と前向きに評価した。

 手薄な中継ぎ陣にあって、実績のある武田はロングリリーフが可能で、劣勢な展開を立て直すことできる貴重な存在として期待がかかる。それだけに指揮官は、今後の戦いを見据えて光を当てることを忘れなかった。