立浪竜がまたしても〝村神様〟にやられてしまった。中日は2日のヤクルト戦(神宮)に0―5と球団ワースト記録に並ぶ屈辱の今季24度目となる零封負け。先発・大野雄が3回に村上に50号3ランを被弾するなど5回4失点でKOされ、8敗目を喫した。これで中日は広島と並んで村上にはリーグ最多タイの12本塁打も献上している。

 この日の大野雄は捕手・石橋とのバッテリーで村上に対し、徹底した外角攻めを敢行。第1打席は遊ゴロ、第3打席は遊直に仕留めたが、第2打席の3ランは真ん中へ甘く入った変化球を運ばれた。内角を突かなかったバッテリーに、立浪監督は「基本、ツーシーム系は左(打者)に内角を攻められるが(大野雄は)そんなに内角へ投げる投手ではないので。もちろん、これから投げられるようにしていかないといけない」とレベルアップを求めた。

 実は8月24日に正捕手・木下が抹消されたが、その理由に関してチーム内では「内角攻めの配球をほとんどしないことで、立浪監督の堪忍袋の緒が切れた」とささやかれている。チーム関係者は「木下はどうしても外の一辺倒のリードになってしまうので、村上を含めて相手打者から気持ち良く踏み込まれて、投手陣が痛打されるケースが多かった。それで立浪監督が二軍投手で内角を厳しく突けるようになるまで、ということで二軍落ちとなった」という。

 大野雄が降板後、村上に対して6回は祖父江、8回は福が一転、いずれも徹底的に内角攻めを行い凡打に仕留めた。それでも立浪監督は「あれだけ(内角へ)放られたら、どんな打者であれ嫌なはず」としながらも「ただ、大事なところでああいう投球ができないと。ああいう負けてる展開ではできても、ここという時にあれぐらい腹をくくっていくということができないといけない」とあえて苦言を呈した。

 しかし、そんな指揮官の言葉とは裏腹に村上はさらに進化。巨人・松井秀喜以来、20年ぶりに50号を放った燕の主砲について立浪監督は「ベンチから見ていても最近、内角を狙っている時、今まで打ち損じていた球も対応し出している、本当に怖い打者であることは間違いない」と評した。

 たとえ内角攻めを敢行しても、仕留められるだけの高度な打撃を村上は身につけつつある。竜を含め、どのチームにとっても手がつけられない難敵となっているのは間違いない。