ヤンキースの左腕ネストル・コルテス(27)は9日(日本時間10日)の本拠地ニューヨークでのレンジャーズ戦に先発して、8回一死まで無安打無失点の快投を演じた。勝敗は付かなかったが、米メディアは一斉に称賛した。昨年7月から先発に回ると今季は6試合に先発して1勝だが、投球の幅が広がり32回を投げて、42奪三振、防御率1・41と好調だ。


 コルテスといえば、思い出されるのは昨年のエンゼルスの大谷翔平投手(27)との抱腹絶倒の対戦だ。昨年6月29日の本拠地でのエンゼルス戦に6回一死一塁に2番手で登板。7回一死無走者で2打席連続で本塁打を放っていた大谷と対戦した際、何とかタイミングをずらそうとしてマウンドでステップを踏むように構えたり、しばらく動かなかったりといった奇策を実行。

 しかし、この焦らし戦法は球審がタイムをかけてストップし、投球に至らなかった。大谷も打席で思わず白い歯を見せて苦笑い。その後、カウント2―2から中飛に打ち取った。SNSで映像が拡散されてコルテスは一躍、存在を知られるようになった。

 米テレビ局のバリー・スポーツ(電子版)は4日(同5日)にコルテスを直撃した記事を掲載。この対戦について「大谷からアウトを取ることは重要な仕事だが、君は彼を笑わせた。このことで何かあった?」と質問されるとこう答えている。「特にはなかったが、彼が受け入れてくれたことに敬意を示すよ。できることは何でもやらなきゃいけない。彼もそれは分かっている。投手だからね。笑わせられたことはうれしいし、アウトにもできた」

 その後、7月4日のメッツ戦に先発し、4回途中を2安打1失点。そこから先発ローテーションに定着した。大谷を打ち取ったことが自信になったようだ。ライバルを成長させる大谷。メジャーに与える影響力は計り知れない。