エンゼルスの大谷翔平投手(27)は27日(日本時間28日)の本拠地アナハイムでのガーディアンズ戦に「2番・投手兼DH」で今季4度目のリアル二刀流で出場する。その大谷の“信者”がメジャーで拡大している。大谷との対戦がきっかけで自分を変えたのだ。2020年から「投手」「野手」に加え「二刀流選手」というカテゴリーを新設させ、今季から打順に入った先発投手が降板後もDHとして出場を続けられる「大谷ルール」を導入させた。大谷はどこまでメジャーを変えるのか想像できない――。
大谷ファンのメジャーリーガーは多い。投げてはMAX101・1マイル(約162・7キロ)、打っては最長470フィート(約143・3メートル)の超特大弾と“人間”を超越したパフォーマンスに感動すると同時に人柄にも魅了されているのだ。
その筆頭格は23日(日本時間24日)の史上33人目の通算3000安打を達成したタイガースのミゲル・カブレラ内野手(39)だろう。昨年6月17日、本拠地での一戦で一塁に出塁した際に股間タッチされ、敵地で迎えた8月17日には一塁塁上でフットガードを外そうと腰を曲げたところお尻のポケットから走塁用の手袋を抜き取られた。
また、同地区のライバル、アストロズ戦でも二塁ベース上でホセ・アルテューベ内野手(31)、カルロス・コレア内野手(27=現ツインズ)と笑顔で言葉を交わしている姿が何度もテレビ中継の画面で捉えられている。
そんななか、超光速アーチを被弾したことがきっかけで信者になったのがヤンキースの救援右腕マイケル・キング(26)だ。昨年、同僚だったクルバー(現レイズ)から教わったスライダーを6月28日の本拠地ヤンキー・スタジアムでのエンゼルス戦の初回にフルカウントから大谷へ投じ、打球速度117・2マイル(約188・6キロ)で右翼席に叩き込まれた。
キングは昨季、主に救援で22試合に登板し、2勝4敗、防御率3・55だったが、今季は26日時点で5試合に救援登板して1勝無敗、防御率0・84。最も改善したのが奪三振率で昨年の22・5%から43・9%にアップした。
米スポーツサイトのアスレチックによれば、キングは覚えたばかりの4番目の球種、スライダーを大谷は絶対に知らないと考え、「たとえゾーンの近くに投げても打たれることはないと。正直言うとあの球にはとても自信があったんだ」と明かす。
しかし、結果は被弾。ブレイク投手コーチから「大谷はまだ君と対戦したことがないから、君の球は何一つ知らない」と声を掛けられ、自分が大谷に圧倒されることを許したと気付いた。「自分が最も自信のあるボールを投げるべきだった」と。その後の2打席は中飛と空振り三振に抑えた。
「きつい経験だったが、とても大事な経験だった。今でも大谷の本塁打を思い出しては身がたじろぐ感覚を覚えることもあるが、大きな転機となったことを感謝している」。痛恨の一発で成長できたのだ。キングのように公言していない隠れ信者もいるだろう。
また、大谷に感化されて昨年10月に二刀流挑戦を表明したのがレッドソックスのアレックス・バードゥーゴ外野手(25)だ。高校時代は投手を経験し、左腕から97マイル(約156キロ)をマーク。ポイントはマイナー選手ではなく立派なレギュラー。昨年は主に2番で自己最多の146試合に出場して打率2割8分9厘、13本塁打、63打点だった。「23年には間違いなく二刀流に挑む。大谷のような先発ではなくリリーフ投手として助けになりたい」。今後も大谷教の信者が増え続けることは間違いない。












