巨人に11年ぶりの〝うれしい悩み〟だ。17日の阪神戦(甲子園)は3―1で逆転勝利し、連敗を2で止めた。先発のドラフト3位・赤星優志(22)が7回途中1失点の好投で2勝目を挙げれば、守護神のドラフト1位・大勢(22)が9セーブ目。「新人パワー」で虎の勢いを止めた巨人内では、早くも新人王争いが話題となっている。

 フレッシュな戦力が躍動した。プロ4戦目の登板となった赤星が、阪神を相手に2戦2勝。新助っ人、ウォーカーに来日1号3ランが飛び出し、大勢が9回を締めた。

 原監督は「(赤星は)辛抱しながらね、なかなか打線もつながりが悪くて、そういう中で粘り強く放ってくれましたね」と、目を細めると大勢には「甲子園という球場は特別な球場だと思うんですよね。そういう中でしっかりセーブをつけたというのは、長い野球人生の中でもね、非常にいいメモリアルになる」とうなずいた。

 そんななか「チームに新人王候補が複数いるのは本当に久しぶり。3年目・堀田と2年目・山崎伊にも新人王の資格があるし、今後の活躍次第でチーム内の候補はもっと増えるかもしれない」(球団関係者)と、早くも〝新人王レース〟が話題に上がっている。

 巨人は2008年の山口鉄也(現一軍投手コーチ)から09年松本哲也(現二軍外野守備走塁コーチ)、10年長野久義(現広島)、11年澤村拓一(現レッドソックス)と新人王を4年連続で輩出。ところが近年はドラフト1位のケガが続くなど、10年間ご無沙汰だった。

 もちろんシーズンは始まったばかり。とはいえ、現時点では新守護神・大勢が10戦、防御率2・70、1勝9セーブと大きくリードしている。一方、赤星も4戦で防御率1・69、2勝1敗と安定した投球で〝対抗馬〟に名乗りを上げている。

「もちろんこれから他球団の新人が一気に活躍する可能性はある。そうなった場合、チーム内で票が割れると不利になる」と、前出の関係者は票が分散しての〝無冠〟まで心配しているほどだ。

 もっとも当の本人たちは目の前の試合に集中。大勢が「赤星が先発して自分が締められたらいいなと思っていたので、そういう試合展開になってうれしかったです」とニッコリ笑えば、赤星は登板日が重なる〝完全男〟ロッテ・佐々木朗に「もう本当にすごいピッチャー。良くも悪くも全部あっちに持っていかれるので、特に(プレッシャーなど)何もなく投げられているかなと思います」と、ただただ脱帽していた。

 球団内から早くもそんな声が飛び出すのも、それだけ新人が元気な証拠。このまま若武者たちの活躍が続けば、チームのV奪還が近づくのはもちろん、議論もより一層、熱くなりそうだ。