ヤクルトとの開幕3連戦で、まさかの3連敗と想定外の船出となってしまった阪神・矢野燿大監督(53)だが、少ないながら〝収穫〟もなかったわけではない。25日の開幕戦で2年連続で開幕投手を務め、7回3失点と勝利投手の権利を持ったまま降板した藤浪晋太郎(27)と、40歳の最年長でチーム1号に3安打4打点と大暴れしたベテラン・糸井嘉男。2人の〝開幕ダッシュ〟には指揮官も、ホッとひと息つける好材料となった。
開幕戦で大暴れの2人が、2018年オフの就任以来、横たわっていた〝負のジンクス〟をさっそく打破してみせたからだ。
藤浪、糸井の2人はキャンプから好調で、最終的に投打におけるキャンプMVPに選出されていた。だが、この「キャンプ最優秀男」の〝その後〟こそが、指揮官にとっては気がかりでもあった。過去3年間、シーズンでの活躍にはつながっていなかったからだ。
昨年の藤浪しかり、野手では19年の北條や20~21年の高山など…。2月時点では目の覚めるようなパフォーマンスを発揮していたにもかかわらず、シーズンに入ると力を発揮しきれない。今キャンプ、矢野監督は関係者に「俺が選ぶと、シーズンでアカンから…今年はMVP言うのやめとこうか…」と珍しく後ろ向きな発言を漏らしていたほど。それでも、悩んだ末にMVP発表を実施。指名したその2人が開幕戦でいい仕事をしてくれたことは、何よりだった。
今季限りで退任を表面している指揮官にとっては、この負のスパイラルを断ち切るのも今シーズンが最後のチャンス。2人が今後も、躍動し続ければ、在任中の〝負の神話〟もキレイさっぱり過去の笑い話へと転化することができるのだが…。












