「うどんは女性のように外見が白くて柔らかく、そばは黒くて硬く、男性っぽい」という意味で、たわい無い。

 一般的に、女性は男性より色白で、男性は女性より色黒なのは、それぞれ女性ホルモン、男性ホルモンの成せる業である。

 漢方医学に「相似の理論」という一見、荒唐無稽な理論がある。

 簡単に言うと「似たような形のものは似たような働きがある」というもので、「船は魚に似せて作っている」「飛行機は鳥に似せて作っている」「最速の新幹線の車両の先端は水中に獲物の魚を見つけるとものすごい速度で頭から降下していき、喰いつくカワセミのくちばしを真似て作ってある」…というもの。

「牛乳を飲むと色白になる」と昔から言われるのも同じ理屈だ。色白でフワーッとして水太りの女性が「やせたい」と言って、当方のクリニックを受診された場合、「パン、ケーキ(洋菓子)、サラダ、南方産のフルーツ(ミカン、メロン、パイン…)、水やお茶がお好きでしょう…」と尋ねると、「エーッ! どうして解るのですか」との答えが返ってくるのが常である。

 フワーッとしたもの、水分の多い物を食べるとフワーッとした体型になるのだ。そんな人には、白パンより黒パン、洋菓子より和菓子やチョコレート、サラダより漬物・煮物・炒め物、ミカン、パイン、バナナよりリンゴやブドウなどの北方産のフルーツなど、硬くて色の濃い食物を積極的に奨めることにしている。その意味で、色白、水太り、貧血気味の女性には「そば」が、赤ら顔で高血圧傾向の男性には「うどん」が相似の理論からは推奨されることになる。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は生島ヒロシ氏との共著「70代現役!『食べ方』に秘密あり」(青春出版社)。