近頃、近所のスーパーでも見かけるようになった「オレンジワイン」。果物のオレンジで作ったお酒と勘違いされがちだが、実はこれ、白ブドウの皮や種を赤ワインのように一緒に仕込んだワインだ。白ワインの爽やかな酸味と、赤ワインのような心地よい渋みを併せ持つことから「第4のワイン」として注目を集めている。
このワインで試してみたかったのが、あえて和風の「出汁」と合わせるペアリング。一見ミスマッチに思えるが、実は今、ソムリエやワイン醸造家たちの間で、ひそかに話題になっている組み合わせなのだとか。ということで、早速スーパーで買った安価なオレンジワインと、だし巻き卵を合わせてみた。おぉ、想像以上に合うではないか。白ワインほど酸味が鋭角でなく、赤ワインよりも穏やかな渋味と旨味が、出汁の旨味を引き立ててくれる。ワインだと合わせにくかった繊細な旨味が魅力の鯛の昆布締めとも相性が良さそうだ。
さて、このオレンジワインと出汁のペアリングだが、相性の良さはもちろんのこと、人を魅了する背景には心理学的なメカニズムも大きく関係している。それが、脳内の違和感が消える「認知不協和の解消」と、ひらめきを得たときの「アハ体験(発見の快感)」だ。
「ワインに出汁?」という事前の強い違和感(認知不協和)があるからこそ、一口飲んで「本当に合う!」と実感した瞬間に脳のモヤモヤが晴れ、「なるほど!」という大きな発見の快感が生まれる。人はこうした予期せぬ成功体験を得ると、誰かに話したくなったり、SNSで共有したくなったりする生き物なのだ。
日常の食卓に潜む、ちょっとした違和感の掛け合わせ。今夜は出来合いの惣菜やレトルトのおでんに、オレンジワインを一杯合わせてみてはいかがだろうか。新しい味覚の扉が開く感覚を、きっと楽しめるはずだ。












