ヘルスケア企業・サノフィ株式会社(本社・東京都新宿区)が6日、メディアセミナー「小児アトピー性皮膚炎セミナー~広がる治療選択肢~小児特有の課題から考える早期治療の意義」を開催した。近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司氏と国立病院機構三重病院小児科臨床研究部長の長尾みづほ氏が講演を行った。

 アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が出る疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性疾患。患者の中には「今より悪くならなければよい」と症状が改善することを諦めてしまっている人も少なくないという。しかし2018年に分子標的薬が登場して以来、成人の中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者の治療環境は劇的に変化した。

 一方で、小児に適応を持つ分子標的薬適用は限定的だった。そこに昨年、新薬デュピクセント(一般名・デュピルマブ)が生後6か月以上の治療薬として日本で初めて承認され、中等症以上の患者に対する治療選択肢が広がった。小児アトピー性皮膚炎治療は変革期を迎えているという。

 大塚氏は「これまでステロイド中心の時代は、何とか乗り切るという治療をしていました。今は、新薬を使うとアトピーがないくらいの状態まで治すことが可能です。中等症以上で打つ手がなかった患者さんを注射薬によって治療できるようになりました。劇的に変わりました」と語る。

 また長尾氏は「近年、急速にアトピー性皮膚炎の病態理解が進み、新薬が続々と登場しています。小児アトピー性皮膚炎治療がドラマチックに変わっています。『どうせ治らない』とあきらめる必要がなくなりました。きっちりきれいに治せる時代になりました」と話している。