先日、車を盛大に擦ってしまった。修理代は概算で40万円(涙)。幸い大事故にはならなかったものの、「なぜ気づかなかったのだろう」と猛省する日々が続いている。
当たり前だが、原因は飲酒運転ではない。正直、前日は酒を適量以上に飲んでいたが、運転した時にはアルコールは完全に抜けていた。「それなのに…」と思っているところに目にしたのが、2018年に学術誌「Addiction」に掲載されたシステマティックレビューだ。研究チームは、1970年以降に行われた19件の研究(計1163人)を分析。その結果、「飲酒翌日には持続的注意力や反応速度、短期・長期記憶が低下する可能性が示され、運転能力への影響も指摘された」という。私の場合、「事故の原因が飲酒翌日の影響だった」と断定することはできない。ただ、この研究を読み、「もしかすると」と考えさせられた。
実のところ、注意力を狭める要因は飲酒だけではない。それは「心理的視野狭窄」だ。これは目の前のことには集中できても、強いストレスや疲労によって注意や判断がおろそかになる状態を指す。例えば、前方の車には気付いていても、横から来る自転車や死角の障害物を見落とす。一つのことに意識が集中するあまり、重要な情報を拾えなくなることがある。振り返ると、事故当時、私は介護や仕事が重なり、大きなストレスを抱えていた。飲酒翌日の影響と重なれば、注意力はさらに低下していたことは否定できない。
では、こうしたリスクを減らすにはどうすればいいのだろうか? 具体的には、飲酒翌日に運転や重要な予定がある日は、前夜の飲酒量を控えめにする。十分な睡眠を確保し、ストレスや疲労が強い日は無理をしない。運転前に深呼吸をして一度気持ちをリセットするだけでも、注意の向け方は変わる。「酒が抜けたか」だけでなく、「心身は万全か」を確認することが、事故を防ぐ第一歩になりそうだ。











