ブルージェイズの絶対的主砲がまたしても本領を発揮した。8日(日本時間9日)に行われたアメリカン・リーグ地区シリーズ第4戦はブルージェイズがヤンキースに5―2で快勝。通算成績3勝1敗で、9年ぶりとなるア・リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。

 敵地ヤンキースタジアムに乗り込んだブ軍が、東地区でしのぎを削ってきたライバルを見事に撃破してトロントに吉報を届けた。主役はこの日もウラディミール・ゲレーロ内野手(26)だった。初回に主導権を握る貴重な先制タイムリー。初戦で決勝弾、第2戦では満塁弾、敗れた第3戦でも先制2ランを放っていた絶対的主砲が千両役者ぶりを発揮した。

 ヤンキースとの地区シリーズで打率5割2分9厘、3本塁打、9打点。メジャー屈指のエンターテイナーとして知られるゲレーロは、これまで〝アンチ・ヤンキース〟の代表格として計算高い言動でファンを楽しませてきた。敵地で受ける大ブーイングは恒例で、心地よさそうに打席に入るふてぶてしさが熱狂的な両軍ファンを引きつけてきた。「ヤンキースとは契約しない。死んでもない」。かつて公にそう表明してきた26歳は今年4月、ブ軍と14年総額5億ドル(約763億円)で契約延長にサイン。トロントに骨を埋める覚悟を決め、大黒柱として今ポストシーズンでも大暴れを見せている。

 大車輪の活躍で宿敵ヤ軍を退けたゲレーロは、歓喜のシャンパンファイトでも本領を発揮した。その様子を米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」が報道。お茶の間を楽しませる〝アンチ・ヤンキース〟のエンターテイナーぶりを紹介した。「ゲレーロはFOXスポーツのMLBクルーに加わり、試合後のインタビューでデビッド・オルティスと組んで、ヤンキースの伝説的選手であるデレク・ジーターとアレックス・ロドリゲスをからかわずにはいられなかった」と詳報。ヤ軍の宿敵レッドソックスで活躍したオルティス氏との息の合ったやり取りに注目した。

 ゲレーロはオルティス氏の問いかけに、待ってましたとばかりに開口一番「うわー、ヤンキース負けた!」と絶叫。同誌はその様子を「周囲は大爆笑。ビッグ・パピ(オルティス氏の愛称)もそのセリフを気に入り、彼の決めゼリフをまねて繰り返した。そして念のため、2人はもう一度息を合わせて同じセリフを放った」と、ヤ軍のレジェンド2人を前に〝アンチ〟には痛快なフレーズを連呼するシーンを振り返った。

 地区シリーズで有無を言わさぬ勝負強さを発揮したゲレーロ。レジェンドたちを生放送でからかう姿を老舗スポーツ紙がわざわざ取り上げたくなるほどの活躍だった。