名門・メッツが直近16試合で13敗と大不振に陥っている。球団買収から5年、巨額投資で世界一を狙える強豪に築きあげた名物オーナーのスティーブ・コーエン氏も我慢の限界に達したようだ。「厳しい時期を迎えている。この状況を甘く見るつもりはない」。月1回ペースで投稿されるX(旧ツイッター)ゆえに言葉に重みがあり、米メディアもこぞって報道。「こんなことになるとは思ってもいなかった。皆さんと同様に、私もイライラしています」。悔しさをファンと共有するとともに、総帥は辛辣な言葉でチームに喝を入れた。
フロントは昨オフにMLB屈指の強打者・ソトを迎え入れるなど補強に尽力。リンドーア、アロンソらと形成する打線の破壊力はメジャー屈指で、たとえソトが不振に陥ってもその存在感が相手に脅威を与え、シーズン序盤から順調に勝ち星を積み重ねていった。開幕から69試合は45勝24敗と貯金を20以上つくって突っ走った。だが、6月に入り、チームは急失速。直近ではナ・リーグ中地区で最下位に沈むパイレーツとの3連戦にトータルスコア「4―30」で全敗した。最近16試合はわずか3勝にとどまり、暗いトンネルの出口が見えないまま6月を終えた。
コーエン氏のXへの投稿はついに沈黙が破られた形で、率直な胸の内が語られている。辛辣な言葉は愛情の裏返しで、投稿された〝声明〟の後半部分には「チームはこの時期を必ず乗り越えるはずだ。負傷中の投手陣は数週間で復帰するだろう。RISP(集中攻撃)の打撃が、このままの低迷状態を長引かせる可能性は低い。信念を貫こう!」とつぶやいた。
コーエン氏が〝負傷中の投手陣〟の中で最も期待するのは、言わずもがなエース・千賀だろう。すでに実戦的な投球練習を済ませ、近日中にもマイナーでの復帰登板に臨むとみられる。チームに安定をもたらすのが、主力の役目。後半戦に向けて、千賀が光となれるか注目だ。












