楽天元監督・田尾安志氏のYouTubeチャンネル「TAO CHANNEL」に阪神OBの藪恵壹氏がゲスト出演。西武からソフトバンクへFA移籍した山川穂高内野手の「人的補償騒動」について、問題点を語り合った。
 
 鷹投の精神的支柱にして功労者・和田毅投手がプロテクトリストから外れていたとみられる一連の騒動は、新春早々球界に大きな波紋を広げた。ホスト役の田尾氏が「こういうことが起きてしまったということは(現行のFA)制度に問題があったのでは」と話を振ると、藪氏も「当該球団同士で(非公開で)進めてしまうことに問題があると思う」と応じ、第一歩として人的補償制度の透明性を高める必要があると語った。

 NPBだけでなくMLB、マイナーリーグ、メキシカンリーグも経験した藪氏は「メジャーに一定年数在籍した選手は、本人の意向に関係なく自動的にFA市場に入れられることになる。日本も同様にFA宣言の有無に関係なく、自動的にFA(自由に球団と契約できる立場)になった方がいい」と提言。「金銭や人的補償が絡んでしまうと、純粋なFAではなくなってしまう」と、人的補償システムが移籍市場の活発化を阻んでしまっているのではとの見方を口にした。

 現行の人的補償制度では「後味の悪さばかりが残ってしまう」と語る藪氏。田尾氏は代替案のひとつとしてMLBで既に採用されている「ぜいたく税」の導入を挙げる。「他球団にのみ、ぜいたく税をまわすのでなく、地域やマイナーのチームにもお金を回していると聞く。お金のないところに広く援助していくと考えれば、いいシステムなのかもしれない」。

 藪氏は「MLBは一回吸い上げたお金を均等に分配するシステムができている。ただ、僕がいた古巣のオークランド(アスレチックス)では、上から百何十億円くらい降ってきても70億円くらいしか選手に払わない。それでプラス(黒字)になっちゃうんですよ(笑い)。そういう体たらくのチームも出てくる」とぜいたく税システムの負の側面も指摘。戦力均衡のため、ドラフト会議での完全ウエーバー制の導入などについても検討する余地があるのでは語った。