【英国・ノースバーウィック14日(日本時間15日)発】ゴルフの米、欧州両ツアーを兼ねた「スコットランド女子オープン」(ルネサンスC=パー71)2日目、第1ラウンドで8オーバーの125位と大きく出遅れた渋野日向子(21=サントリー)は1バーディー、5ボギーと1ダブルボギーの77と落として通算14オーバーの132位で予選落ち。ディフェンディングチャンピオンとして迎える来週のメジャー「AIG全英女子オープン」に、大きな不安を抱えたまま乗り込むことになった。

 1番のティーインググラウンド。渋野は笑顔でスタートを待っていた。

「スマイル・シンデレラ」が本来の調子と明るさを取り戻して大巻き返しがあるのか、と思われたのもつかの間。ティーショットを左のラフに曲げ、2打目はピン横から20メートル超も転がってグリーン奥へ。アプローチを寄せきれずにボギー発進とすると、笑みは消えた。

 続く2番は10メートルのバーディーパットが50センチショート。1番でも5メートルのパーパットがカップに届かず、昨年の「全英女子オープン」でたびたび見せた、強気の“壁ドン”パットが見られない。

 この後も11番までに4つボギーを叩くと、15番パー4ではダブルボギー。16番パー5では今大会唯一のバーディーを奪ったものの「(初日から通算で)34ホールかかった。しんどかった」と喜びは少ない。

 結局77と落としての通算14オーバーは首位とは19打差。カットラインにも9打及ばず、初体験のリンクスコースの洗礼はキツかった。

 今季は6月の日本ツアー開幕戦「アース・モンダミンC」でも予選落ち。この日は左手首にテーピングを巻いていたのが気になったが、渋野は「お守り程度に巻いているだけ」とはぐらかす。無観客での試合に「ギャラリーさんがいてくれた方が、いい意味で調子に乗れる。今回その波に乗ることができなかった」と言ったが、来週も無観客。

 ひと息つく間もなく連覇をかけてメジャーに臨むという状況に「この2日間がひど過ぎたので、プレッシャーをちょっと感じてしまっている」と弱気ともとれるコメントをするなど、来週に向けてすべてが不安要素にしか見えない。