北京五輪のフィギュアスケート女子ショートプログラム(SP)が15日、首都体育館で行われ、ドーピング問題の渦中にいるロシアオリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ(15)が82・16点のハイスコアをマーク。演技後は涙を見せたが、騒動の中で実力の違いを見せつけた。

 だが、ネット上では別の問題も浮上。この日、ワリエワはサンリオの人気キャラクター「マイメロディ」のグッズをリンクに持参し、得点を待つキスアンドクライでも大事そうに抱えていた。NHKの中継画面にもバッチリ映り込み、これを疑問視する人が多数。「羽生君のプーさんはNGなのに、マイメロはなぜOK?」といった趣旨の書き込みが集中した。

 ご存じの通り、今大会3連覇を狙って4位に終わった羽生結弦(ANA)はディズニーキャラクター「くまのプーさん」が大好き。大会では常にリンクにプーさんのテッシュケースを持ち込むが、平昌五輪に続いて今回も自粛し、黄色と赤の〝プーさん色〟のケースにとどめた。この背景にあるのが五輪特有のルールだ。

 五輪憲章では協賛企業以外のロゴや広告が厳しく取り締まられる。規則50(広告等)第1項には「スタジアム、競技会場、またはその他の競技グラウンドでは商業目的の設備、広告標示は許可されない」と記され、企業の名前が入った看板は撤去されるのが通例。関係者が持ち込むペットボトルのラベルもチェックの対象となる場合もあり、極めて厳しい。

 そんな理由で羽生はプーさんを持ち込まなかったが、これはあくまで「自粛」だ。同規則には「商業的なものであれ、その他の性質のものであれ、オリンピック競技大会ではいかなる広告、プロパガンダも身体、競技ウエア、アクセサリーに表示してはならない」とされているが、グッズの持ち込み、持参などは明確に禁止されていない。つまり〝グレーゾーン〟なのだ。

 ワリエワは昨年12月に採取された検体から禁止薬物トリメタジジンが検出。未成年であることなどが考慮されてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に出場が認められたが、いまだ真相は審議中。この日の演技後はミックスゾーンを無言で通り過ぎるなど周囲はピリピリムードが漂っている。

 精神的な疲労もあるだけに〝マイメロ〟が心の癒しとなっているのだろうか。