長年、安倍晋三元首相(享年67)を支えてきた自民党の高市早苗政調会長(61)が12日、ツイッターを更新し、安倍氏や昭恵夫人とのやりとりを投稿した。

 高市氏と安倍氏の最後のやりとりは、事件が起きた8日前日の夕方のメールでのやりとりだったという。

「急な奈良県入りを知り、党情勢調査で奈良県は優勢の旨を送信したら、『問題ないとは思うけど、京都に行くことが決まったので、奈良まで行きます。毎日と日経が厳しく出ているので』」と安倍氏から返信があったという。

 奈良は高市氏の地盤で当初、応援入りする予定はなかったというが、安倍氏が勝利に万全を期すために日程に追加で組み込んだとみられる。

 翌日昼に銃撃事件が発生した後、高市氏は九州出張を取りやめ、党本部に駆け付けた。その際「本当に許せないの一言。とにかく今はいきていただくことを願っている」と祈っていたが、安倍氏が救急搬送された病院との連絡役を務めていたという。

「昭恵夫人が病院に到着するまで生命維持処置をお願いしたことが正しかったのか否かと苦しみ抜きましたが、御葬儀で昭恵夫人の喪主挨拶を伺い、救われました。元総理が最期に手を握り返したと」と昭恵夫人は亡くなる前の安倍氏と対面できたという。

 高市氏は「警護の在り方も議論されるでしょうが、ネット情報と簡単に入手できる材料で殺傷力の強い物を作れる現状への対策も必要です」としるし、自民党内の治安・テロ対策調査会長に調査会の開催を要請したことも明かした。

「安倍元総理が他界されたという現実を受け入れるまでには大変な苦痛を伴いましたが、今後は、多くの同志議員と力を合わせて、安倍元総理の御遺志を引き継ぎ、懸命に働くことで恩返しをしてまいります」とつづった。