【テキサス州ダラス2日(日本時間3日)発】WWEのプロレスの祭典「レッスルマニア38(WM)」(AT&Tスタジアム)初日、注目の米炎上系人気ユーチューバー、ローガン・ポール(27)がプロレスデビューを果たした。

 登録者2340万人を誇る人気ユーチューバーは、米経済紙「フォーブス」によると昨年の年収が1800万ドル(約22億円)のセレブだ。昨年6月にはボクシングのエキシビションマッチで5階級制覇王者フロイド・メイウェザーを相手に、3分8ラウンド(R)を戦い切った猛者でもある。
 
 プロレスデビュー戦となったWMではザ・ミズと組んで、レイ&ドミニクのミステリオ親子と激突。序盤はパワースラムやミズと連係した打撃をドミニクに放つと、セカンドロープからブロックバスターを繰り出して攻め込んだ。

 とてもデビュー戦とは思えない堂々としたファイトぶり。レフェリーの死角でチープショットをドミニクに放つと、大ブーイングも起きた。ここでローガンは視聴者をあざ笑うかのようにカメラ目線でニヤリとすると、レイに3連続ブレーンバスターのスリーアミーゴス。おまけにコーナー上で肩を揺らしてからフロッグスプラッシュだ。ミステリオ親子と親しかった故エディ・ゲレロさんの必殺技を決め、ルチャ親子を心理的にも追い込んだ。

 これはカウント2でカットされ、ドミニクからリング外へと放り投げられた。ドミニクは場外のローガンにトペ・スイシーダを狙ったが、これを人気ユーチューバーがよけると、トぺはミズに命中してしまった。
 
 ここで親子はリングに戻ったローガンに、ダブル619からダブルフロッグスプラッシュの波状攻撃。しかし、ミズがドミニクを抱え上げてカバーに入ったレイめがけてボディースラムを放った。ミズは不意をつかれたレイの顔面をスカルクラッシングフィナーレで叩きつけ、3カウントをもぎ取った。

 見事にデビュー戦勝利のローガンはミズと抱き合って喜んだ。だが、笑顔だったミズの表情が一変。ローガンを鋭くにらみつけると、背後に回ってフルネルソンの体勢からスカルクラッシングフィナーレでマットに叩きつけた。

 大会前には「将来的にはローガンとともにロウタッグ王座をいただくぜ」と語っていた相棒が、まさかの裏切り。最後にプロレスの〝洗礼〟を浴びたローガンはぼうぜんとした表情でミズを見つめた。このまま抗争に突入するのか? 人気ユーチューバーの第2Rにも注目が集まる。