【フロリダ州オーランド12日(日本時間13日)発】配信されたWWE・NXT大会で、24歳のルーキーがNXT北米王座を奪取する大ハプニングが起きた。

 これまでNXT男子全王座を獲得している王者ジョニー・ガルガノ(33)はこの日、ルーレットで挑戦者を決めるという実に高飛車な行動に出た。12人の挑戦者候補の名前が書かれたルーレットが回すと、聞き慣れない名前が乱暴に手書きされたボードに矢が…。7月にWWEと契約したばかりのド新人レオン・ラフ(24)だ。

 当然、開始から王者がなめ切ってパンチ、キックで圧倒。まだレスラーとしての体が完成していないラフは場外攻撃で悶絶してしまう。しかし王者は観客席にライバルの前王者ダミアン・プリースト(38)の姿を発見すると、偉そうな態度が一瞬、止まってしまう。

 一方、身長170㌢ながら卓越したバネを持つラフは、スピーディーなジャンプを駆使したコーナーワークで王者を幻惑する。そして最後は余裕満々の王者の隙をついて背中へ回り込み、回転十字固め。まさかの速攻技でキャリア4か月にして北米王座を奪取した。 

 バックステージでダミアンやウィリアム・リーガルGM(52)、NXTの選手たちから嵐のような祝福を受けたラフだが、体が細すぎてベルトがずり落ちてしまう。ガルガノが怒って乱入するも、ダミアンが「だってお前が自分で決めた試合だろ?」と高笑いして追い払った。

 まさかの王座交代により、北米王座戦線は誰が新王者になってもおかしくない展開となってきた。

 またNXTクルーザー級王者サントス・エスコバー(36)は、レガード(ダブルアーム式変型顔面砕き)一撃でジェイク・アトラス(26)を退け、防衛に成功した。