
【取材の裏側 現場ノート】〝野獣〟藤田和之(51)が、23日のノア・名古屋大会で中嶋勝彦を破り、GHCヘビー級王座奪取して第37代王者となった。翌24日、藤田はノアに入団。王座奪取を受けてノア首脳陣が打診し、藤田が受諾してのことだった。
実はその裏には、野獣の愛する子供たちの存在があった。例えば試合中だ。藤田がまさかの動きを見せた瞬間があった。監獄固めから武藤敬司の代名詞でもある足4の字固めに移行。これで中嶋の足を破壊して得意のキックの攻撃力を大幅にダウンさせると、リングサイドのカメラに向かって「プロレスLOVE」ポーズを決めて見せたのだ。
このポーズにこそ子供の存在がある。藤田にごく近い関係者Kはこう明かす。「藤田君の長男が武藤敬司のファンになってしまった。今は毎朝、学校に行く時に玄関であのポーズを合わせてから学校に行っているそうだ。そんな長男に『お父さん、今度監獄固めから足4の字固めをやってみたら?』と言われたからやったらしい。決して武藤に向けて(プロレスLOVEポーズを)やったんじゃない。長男に向けてやったんです」
大一番の勝利の裏に長男のアドバイスがあったというわけだ。
さらに試合後のビールかけにはノアの宮脇純太が参加していたことを覚えているだろうか。野獣の長女が宮脇のファンなのだ。関係者が気を利かせて参加させのだろうが、子供たちが夢中になっているノアへの入団を、子煩悩な野獣・藤田が断る理由などない。こうしてノアへの入団が実現したという。
子供たちへの愛を胸に、これからもさらなる暴れっぷりを期待してしまうのは、私だけではないはずだ。(プロレス担当・前田 聡)
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