23日のノア・名古屋国際会議場大会で、〝野獣〟藤田和之(51)が中嶋勝彦を破りGHCヘビー級王座の奪取に成功した。

 試合は〝まさかの〟一進一退の攻防となった。ゴングが鳴るや藤田は中嶋に歩み寄り組み付いてバックの取り合い。中嶋の蹴りにエルボーと張り手で返す骨太な攻防となった。

 さらに藤田は意外な引き出しを開く。監獄固めからなんと足4の字固めに以降。そこで左股関節唇損傷で離脱中の武藤敬司ばりの「プロレスLOVE」ポーズを決めて会場をどよめかせた。

 試合がヒートアップしてくると、スリーパーホールドで捕獲。そのまま肩を付けられあわや3カウント…の危機を脱すると、徐々にパワーで押し込む。そしてパワーボム、顔面蹴りとつなぎ、虫の息となった中嶋を無理やり引き起こしてとどめのパワーボムで叩きつけて3カウントを奪った。

 ベルトを肩に勝ち誇る藤田に、挑戦の名乗りを上げた田中将斗に頭からビールをかけたが「きもちいい!」と絶叫。「次は俺だ」と話す田中に「最高!」と叫ぶと、ベルトにキスをしてリングを降りた。

 その後、コメントスペースに現れると「ノアは本気を味わう場所だと確信した。本気の舞台で、本気で戦うことはすごく幸せなこと。しんどい期間、つらい期間あったけど、楽しかった!」と話し、カシン、杉浦、そしてなぜか宮脇純太の4人で乾杯。最後に「俺の、ノアだ! 俺のノアになったからには、楽しみにしててくれよ!」と雄たけびを上げた。