タイムボムが新たな金字塔を打ち立てた! 新日本プロレス「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」優勝決定戦(3日、東京・日本武道館)は、Aブロック1位の高橋ヒロム(32)がBブロック1位のエル・デスペラードを下し、大会史上初の3連覇を達成した。団体旗揚げ50周年のメモリアルイヤーに歴史的快挙を成し遂げたが、年内に実現させるべきこととして内藤哲也(39)との「師弟対決」を提言。その真意とは――。

 宿命のライバルとのジュニア頂上対決は一歩も譲らぬ大激闘となった。デスペラードのピンチェ・ロコを阻止したヒロムは、旋回式スタナーで反撃。最後はTIME BOMBから初公開となるTIME BOMB2・5で30分を超える死闘を制した。

 団体のメモリアルイヤーに、史上初となる3連覇と歴代単独最多となる4度目の優勝という快挙を達成。ヒロムは「50周年なんてただの始まりだ。これから先の明るい、いや明るすぎる未来を、もっともっと…楽しもうぜ!」と豪語した。

 BOSJは2年連続でヘビー級の「ワールドタッグリーグ」と同時開催されたが、今年は3年ぶりに単独開催となった。しかも渡航制限緩和の影響で外国人選手の参戦が増え、全20選手の豪華な顔ぶれがそろった。「外国人選手プラス、リンダマンがいたことで、この2年間感じられなかった刺激的な部分がおのおのあったと思います。今回のBOSJがすごかったのはその人たちのおかげ」と振り返る。

 開幕当初から熱望した「声だし応援」の解禁こそ優勝決定戦には間に合わなかったが、ブシロードの木谷高明会長は早期解禁に前向きな姿勢を示している。BOSJの大会規模拡大も含め、プロレス界の〝脱コロナ〟は徐々に近づいてきていることを予感させる。

 そんな状況下においてヒロムが熱望する戦いがある。初となる師匠・内藤との一騎打ちだ。もともと2020年3月の大田区大会で実現する予定だったが、コロナの影響で大会が中止となり対戦が消滅した経緯がある。

「俺はもうやりたいと思ってますよ。待たせるのも限界なんじゃないですかね。これから先、歓声がOKになった一発目はヒロムvs内藤なんじゃないかと」と訴える。

 あらゆる業界が「かつての日常」を取り戻そうとしているからこそ、コロナの影響で消滅してしまった戦いから再スタートを切るべきだというのがヒロムの主張だ。

「時間を戻しましょう。コロナを終わらせるのは俺と内藤さんなんじゃないかと。旗揚げ50周年というタイミングもあることですし、テレ朝さん、ゴールデンタイムどうですか。それでもまだ足りないですか? わかりました。なら双方に『負けたら即引退スペシャル』の冠も加えて…(以下略)」と、いささか暴走気味にドリームマッチの価値をアピールした。

 もちろん当面は石森太二の持つIWGPジュニア王座奪回が目標となるが、目線はさらに先を見据えている。ジュニア史に名を刻んだヒロムが、コロナ禍でたまりにたまったうっぷんを爆発させる。