真のタッグ最強を証明するための道筋とは――。新日本プロレス2日春日部大会「ワールドタッグリーグ(WTL)」公式戦でIWGPタッグ王者のタイチ(41)、ザック・セイバーJr.(34)組が内藤哲也(39)、SANADA(33)組との1敗対決を制し、6勝目を挙げた。単独首位に浮上したタイチは今リーグ戦における問題点を指摘した上で来年1月4、5日東京ドーム大会の青写真を披露した。

 ともに1敗同士の天王山は、死力を尽くした長期戦となった。王者組は試合時間残り11秒となったところで、ついにSANADAに天翔ザックドライバーを決めて3カウントを奪取。優勝候補対決を制してみせた。

 この日の勝利で単独首位に立ったタイチだが、昨年から2チーム増の全12チーム出場で行われている今年のリーグ戦自体には苦言を呈する。「行き先を失った連中を抱えるリーグ戦じゃねえんだ。誰も彼も出すから去年よりレベルが下がってるだろ。出てる以上は、俺らのレベルについてこれるものを見せてみろ。ダメだったら来年から出るな、余計なチームは。これのどこが世界最強決定タッグリーグなんだ(注・もともとその名称ではない)」と切り捨てた。

 ともあれ王者として優勝すれば来年1月4、5日東京ドーム大会へ向け発言権は増大する。ついに田上明、川田利明組と激突か…と思いきや、タイチの青写真は違った。「照ノ富士のように全勝優勝といきたいところだったけど、早くも星を落としてしまってるしな。しかも平幕と十両によ。このままいけば、岡たちとやることになるだろうな」。公式戦で不覚を喫したグレート―O―カーン、アーロン・ヘナーレ組と1・4で防衛戦を行う意向を示した。

 さらに翌5日大会では、初日大会でIWGP世界ヘビー級王座戦を行う鷹木信悟とオカダ・カズチカの敗者にタッグ戦線出撃を命じる。近年は東京ドーム大会のカード決定済み選手はWTLに参戦しないのが慣例となっている。タイチはこれこそが〝レベル低下〟の元凶と断罪。「お前らが出ないから必要ないやつら、ワケが分かんねえチームが出てくるんだ。1・4負けた方が責任持って1・5タッグ戦線に出てこい。オカダが負けたらオカダ、棚橋(弘至)で、鷹木が負けたら鷹木、内藤(哲也)で来い」と指名した。

 さらに「ドームで俺らに勝てるチームがいないこと、タッグ最強を証明したら来年は『タイチ&ザックに勝ったら1000万』の企画に出てもいい。場所は路上かコンビニだ」。一歩間違えれば炎上の危険も伴う野望とともに、タイチがタッグの頂点へ突き進む。