最大の番狂わせだ! 新日本プロレス「ワールドタッグリーグ(ワタリ)」公式戦(30日、後楽園)で、グレート―O―カーン、アーロン・ヘナーレ組が内藤哲也、SANADA組を処して4勝目。無敗街道を突き進んでいた内藤組の連勝を5で止めた。本紙は一躍優勝争いの中心に躍り出たオーカーンの緊急独占インタビューに成功。ワタリ制覇後の青写真、さらにノアとの対抗戦への思いを聞くがいい――。

 ――優勝候補の内藤&SANADAに完勝した

 オーカーン(以下・余) 素人は黙っとれ。ワタリの優勝候補筆頭は余たちだ。というか普通インタビューは開幕前にせんか? どういう取材? 記者のクセがすごいんじゃ! ずっと待ってた余をほっといたくせに、今さらきても遅いんだからね!

 ――無礼をお許しください。現王者のタイチ、ザック・セイバーJr.組にも勝利しており、もはや事実上のタッグ王者と言っても過言ではない

 余 当然じゃ。なんと言っても大空スバル式羊殺しのフブキとマリン(注・合体式の新バージョン)を手に入れたのじゃからな。なぜ技名に白上フブキ姫と宝鐘マリン姫の名を入れたのか…後日バックステージで発表するゆえ見逃すなよ。

 ――豊富な合体技からもタッグへのこだわりが見て取れる

 余 まず余はタッグマッチが、すこだワ。単純に考えてレスラーがリングの上に4人いるタッグマッチのほうが2倍以上面白くできるはずじゃ。それにはワタリもG1クラスの演出やたきつけが必要だが、今の新日本はビジネス目線で考えても客から席料を奪うチャンスを自ら放棄しておるとしか思えん。そして東京ドームのお膳立てのようなこの扱い…くそっじれってーな、熱い雰囲気にしてきます。

 ――「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」参戦選手からも同様の指摘が相次いでおります

 余 うむ。しかしこの世の不条理はすべて己の実力不足が原因じゃ。他の奴らの軽口と違い、余は行動でタッグの地位を上に導いてやる。そのためにコスチュームを変えたり、タッグ技を解禁しておるのじゃ。

 ――とはいえ現行日程で行われる以上は優勝チームは来年1月東京ドーム大会での王座挑戦が濃厚

 余 是非もなし。1・4でベルトを取るとなると1・5が余るな。面白そうといえば、余にすり寄ってきた鈴木(みのる)か、あれだけコテンパンにされた内藤とSANADAからリマッチかの。土下座するなら負けてばかり休んでばかりのアイツらをドームに出させてやるために両日参戦してやってもよい。

 ――4月の広島大会で内藤に処されていたが

 余 え? なんだって? 聞こえねぇな! 内藤には3月のNEW JAPAN CUPで完勝しておる。そして1勝1敗で迎えたG1公式最終戦で見事勝ち越しを決めたじゃろうが。宝塚記念で5馬身差の余裕をみせたビワハヤヒデのようなG1での輝かしい勝利を覚えておらんのか!?

 ――無礼をお許しください。確かにG1で不戦勝を収めていました

 余 The LEGEND、真の強さはスリルすら拒むのじゃ。そしてドームの後には横浜アリーナ(1月8日)があるな。ノアのタッグチャンピオンは誰じゃ?

 ――丸藤正道、武藤敬司組です

 余 新日本とノアのタッグの2冠になってやるのも面白そうじゃな。強さを示すアクセサリーはいくつあっても困らんからな。だが今さら他団体と交流? 交流戦をする意味はなんじゃ?

 ――「プロレスのチカラ」で世の中を元気づける狙いがあるようですが

 余 ハッハッハッ。必要ないじゃろそんなもん。余が率いるユナイテッドエンパイア7人全員揃えばな。ノアなんかに日和ってる奴いる? いねーよなぁ!? サイバーグループのプリコネ、ウマ娘、デレステ、グラブル、ゾンビランドサガ、シートン学園、この世界の片隅に、そして余が大好きな映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」はヤバイわよ! だが、インディ団体へのチャリティーマッチに出るうまみは本来ないじゃろ。

 ――ともあれ現在はワタリ期間中。優勝は確実ですが、ゆめゆめ取りこぼしのないように…

 余 あるわけなかろう。ここから全勝は確定しておる。万に一つもあり得ぬが…チームの敗北は余の敗北と同義じゃ。ヘナーレではなく余をコキおろせ。もちろん万に一つもないんじゃけどね? 余たちがワタリを支配するその前に! ひれ伏せっ! 愚民ども!