新日本プロレス6日大阪大会で、G1クライマックス覇者のオカダ・カズチカ(33)がタマ・トンガ(39)を下し、「東京ドーム・IWGP世界ヘビー級王座挑戦権利証」の防衛に成功した。

 G1公式戦で唯一の敗戦を喫したタマとの争奪戦。マネークリップで体力を奪ったオカダはレインメーカーを狙うが、これをかわされると怒とうの猛攻にさらされる。SRC(変型デスバレーボム)からシュプリームフロー(ダイビングボディプレス)、さらにはブラディサンデーまで浴びてしまった。

 掟破りのツームストーンパイルドライバー、ドロップキックで攻め続けるタマに対し、オカダもドロップキックで応戦する。ガンスタン、DSD(ダブルアーム式パイルドライバー)と、タマの必殺技をことごとく阻止すると、ヴェレノ(飛び付き式DDT)にカウンターの開脚式ツームストーンパイルドライバーを発射して逆転。最後は完璧なレインメーカーで3カウントを奪ってみせた。

 例年までのブリーフケースに入った挑戦権利証の代用品として封印されていた4代目IWGPヘビー級ベルトを持ち歩き賛否両論を起こした。「G1クライマックスチャンピオンとしてね、何も証しがないじゃない? 権利証持てって? 1か月あれだけ戦って『優勝しました。権利証です。次のシリーズからセミファイナルで頑張ってください』。なんなのこれは。五輪、金メダル取ってそんなことありますか?」と慣例への不満をぶちまけた。

 そもそも権利証システムを始めたのは2012年大会覇者のオカダだったのだが、現在はG1覇者への敬意が足りないと感じているようだ。「このG1クライマックスをね、みんなが、新日本プロレスという会社が、軽く見てんじゃないの? G1クライマックスというのは、ただ東京ドームで挑戦権利証をかけるだけのものじゃない。G1クライマックスのチャンピオンなんだから、1月4日東京ドームで…」と問題提起した。

 ともあれ、このあとのメインでIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟が防衛に成功したため、オカダが来年1月4日東京ドーム大会で挑戦することが決定。年間最大興行で〝チャンピオン論争〟の答えが出る。