新日本プロレス13日仙台大会「G1クライマックス」Aブロック公式戦で、IWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟(38)がグレート―O―カーンを下し6勝目を挙げた。

 前戦(9日、大阪)で脇腹を負傷した鷹木は、テーピングで固定し痛々しい姿で決戦のリングに上がった。試合が始まるとやはり負傷箇所を徹底的に攻められペースを握れない。バックブリーカーから大空スバル式羊殺しに捕らえられると、アバランシュホールドで脇腹を痛打してしまう。

 それでも鷹木は王統流二段蹴りをキャッチするとMADE IN JAPANで反撃。エルボー合戦から王統流正拳突きを浴びたが、タックルをカウンターのエルボーで迎撃した。

 なおも粘るオーカーンはラリアートを繰り出すが、鷹木はエリミネーターを回避するとドラゴンスープレックスからスライディング式エルボーをさく裂させ再逆転に成功する。強烈なパンピングボンバーでなぎ倒すと、最後は自ら脇腹のテーピングを外して気合いのラスト・オブ・ザ・ドラゴンを発射。文句なしの3カウントで激闘に終止符を打った。

 これでAブロックは最終公式戦(18日、横浜)の1試合を残して鷹木、飯伏幸太、ザック・セイバーJr.、KENTAの4人が勝ち点12で並ぶ大混戦に。鷹木は直接対決では飯伏とザックには敗れ、KENTAには勝っているという状況だ。試合後のリング上では「やっとトップに並んだぞ。(話が長いため中略)こういうのはな、なにが起こるか最後まで分からねえんだよ。(中略)他力本願なのは心から悔しいんだけど、俺はこのIWGP世界ヘビー級王者として、このG1、最後まで鷹木信悟を貫く!」と逆転優勝への思いを明かした。

 最終公式戦では高橋裕二郎と激突する。まずは同戦に勝利することが優勝決定戦(21日、日本武道館)進出への絶対条件の鷹木は「裕二郎相手に問題ある? 問題ねえだろ。あるとしたらセコンドのピーターの妖艶さか。あれにちょっと戸惑うかもしれねえけど、あとは全然問題ねえよ」と豪語。「このベルト、まだできて1年もたってない。当初は間違いなく賛否があった。でもそんなこと言ってもしょうがねえだろ。(略)このベルトを持ったままG1を優勝してみろ。ファンも関係者も納得するだろうが。それができるのは他の誰でもない。このベルトを持っている俺しかいねえだろ」と、2000年の佐々木健介以来となるシングル王者としてのG1制覇への誓いを新たにしていた。