新日本プロレスと米国AEWの合同興行「Forbidden Door(禁断の扉)」(26日=日本時間27日、イリノイ州シカゴ)で行われたIWGP世界ヘビー級王座戦は、ジェイ・ホワイト(29)が4WAY王座戦を制して初防衛に成功した。

 複雑な人間関係が展開されたIWGP世界王座戦線は、新日本の最高峰王座史上初の4WAY形式が採用された。ジェイはオカダ・カズチカ、アダム・コール、ハングマン・ペイジを挑戦者に回して遺憾なく試合巧者ぶりを発揮する。コールに猛攻を仕掛けてレインメーカーを狙ったオカダに背後から忍び寄ると、ブレードランナーでKO。そのままグロッギー状態のコールをカバーして大乱戦に終止符を打った。

 王者不利のルールで豪華メンバーを相手にベルトを守り抜いたジェイはご満悦で、トニー・カーンAEW社長とともに会見に出席。「俺は今日、3人を一夜でまとめて倒した。何度でも言わせてもらう。偉大な選手たちの話をする時、今後は俺の名前を真っ先に出すことだな」と勝ち誇った。

 今大会はAEW世界王者のCMパンクやブライアン・ダニエルソンといったスター選手が直前の負傷により欠場となった。ビッグネームとの対戦希望を問われたジェイは「俺にはない。アイツらはやりたいんじゃないか? だって俺はIWGP世界ヘビー級王者なんだから。ブライアン・ダニエルソンと試合をすることは俺のモチベーションにならない。CMパンクは悪くないんじゃないか? 彼はベルトを持っているよな?」と大胆不敵に上から目線で返答。

「俺は試合する相手を探していないし〝ドリームマッチ〟みたいなものにも興味がない。俺が何かを求めるのではなく、人が俺を求めるんだ。みんなが俺と同じリングに上がりたがる。なんでかって? 満員のユナイテッド・センターやマジソンスクエア・ガーデンで試合ができるからだ。俺は人から求められる男なんだ」と、どこまでも唯我独尊ぶりを見せつけていた。