前代未聞の授賞式だ! 東京スポーツ新聞社制定「2021年度プロレス大賞」で技能賞に輝いたのが新日本プロレスのグレート―O―カーンだ。プロレス大賞初受賞となったオーカーンは、何と表彰を待ちきれずに東京・江東区の東京スポーツ新聞社を襲撃。社長室の支配に成功すると、22年度のプロレス大賞全賞獲得とともに新たな野望を掲げた。偉大なる技能賞受賞者である余のスピーチを聞くがいい――。
――技能賞おめでとうございます!
オーカーン(以下・余)べ、別にワクワクしながら待ってないけど、授賞式が遅すぎだろ。一番名誉ある賞なのに。しかもせっかく余から戴冠式を決行したというのに、なんじゃ、あの汚い社長室は…。こんなのってないぺこじゃん。
――無礼をお許しください。昨年を振り返って
余 やはりホロぐらの【終焉のトリガーになった瞬間9位】にもなった大空スバル式羊殺しの誕生が大きかったな。大空スバル姫と角巻わため姫のおかげで、各プロレスメディアの賞を総なめにできた。
――何でも1月5日の東京ドームには…
余 大空スバル姫が観戦に訪れていたのじゃ!! それも常闇トワ姫と一緒にな。そして(新日本中継)「ワールドプロレスリング」にて白銀ノエル姫も見てくれた。お三方ともかなりプロレスの虜になっておられるようじゃ。しかもドーム前日(3日)にはさくらみこ姫、戌神ころね姫による「みっころね24」で錦鯉、上原亜衣、大瀬良大地、栗原陵矢、ラミレスたちと名を連ねて余も応援メッセージを送ったわけじゃが…しかと認知してもらえた。22年はVチューバー界とプロレス界の同盟をさらに強めていきたいと思っておる。
――帝国は今年も東京ドームで全敗し「ゼンパイア」など心ない声が
余 なんで負けたか、明日まで考えといてください。ま、伸びしろですねぇ。2年連続のゼンパイアから、来年の東京ドームでエンパイア全員が全勝してチャンピオンになったらカッコよくないか? そのためのシンデレラガールズストーリーづくりだ。あえてね。
――去年置いた布石をまた置く意味はないが…
余 たわけ! 何度も確認することが大切なのじゃ。「そんな装備で大丈夫か?」という言葉があるじゃろ。それと同じじゃ。来年は大丈夫だ、問題ない。
――無礼をお許しください。今年の目標は
余 オカダには余が新日本侵略の出鼻をくじかれ、(ジェフ)コブも(ウィル)オスプレイも負けてしまっておる。ヤツを処してIWGP世界王者におれはなるドン! そして前人未到のプロレス大賞4年連続MVPである。
――まだ技能賞しか取ってないが
余 んなぁぁぁ、何様なのら!? それは君たちぃの目が腐っているからなんだワ。MVPはもちろん、余が全賞受賞も是非もなしじゃろがい。
――無礼をお許しください。参考までに昨年のベストバウトは
余 KENTAとの熱いプライド勝負「土下座問答」も良いが、やはり内藤哲也とのG1最終戦…シングル1勝1敗で迎えた最終決着戦じゃろ。
――ベストバウトどころか内藤の負傷で試合が行われず不戦勝だった
余 見る目がしけてんねぇ。ヤツは逃げたんだよ。敵前逃亡という名の完全勝利。これこそ余の強さを知らしめるベストバウトだったじゃろうが。
――最優秀タッグも
余 余と(アーロン)ヘナーレじゃろ。受賞したヤツら(タイチ&ザック・セイバーJr.)にタッグリーグで勝ったわけじゃからな。
――個人三賞は
余(昨年)1月にあの天山広吉を担架送りにし、モンゴリアンチョップまで奪ってやった。アレが殊勲賞で、全シングルマッチの前哨戦でのコメントが敢闘賞だろ。
――その評価基準だと肝心のMVPが取れないんですが…
余 2020年のMVPの内藤に完全勝利したのだから、21年のMVPは余だったはずじゃろうが! それに貴様らが一番よく分かっていると思うが、余が最も東スポに貢献したレスラーと言っても過言ではない。
――他の社員の目が痛いので、そろそろお帰りいただけませんか
余 がちぃ? 今年こそ正当に審査せいよ。余がプロレス大賞とホロライブメンバーを全員支配するその前に! ひれ伏せっ愚民ども!
(インタビューは1月19日に収録)
【来年は賞金1億円用意しとけ!】
オーカーンの表彰は、なんと東京スポーツ新聞社の社長室で行われた。個別の授賞式は順不同とはいえ一番後回しでしかるべきオーカーンには、担当者が日程連絡を一切行ってこなかった。業を煮やした支配者は単身、東スポを訪れると「いつになったら技能賞のトロフィーをよこすんじゃ!」と社長室に突撃。鷹木信悟に贈られるMVP用のトロフィーを持っていこうとするなど社内で大立ち回りを演じた。
酒井修代表取締役社長も面倒くさくなって…いや、直々の訪問に心を打たれて表彰状とトロフィー、目録を贈呈。ご満悦のオーカーンは「今年は確実にMVPを取ってやる。そしてこのカネ(賞金)は慈善団体に寄付させていただきます! 来年は1億円くらい賞金を用意しておくように」と言い残し、嵐のように去った。
☆グレート・オーカーン 生年月日、出身地不明。2018年6月に英国・RPWでデビュー。それ以前の記憶は失っているが、レスリング元全日本王者と言っても過言ではない気がする。20年10月に新日本プロレス侵略を開始し、ウィル・オスプレイらとの「ユナイテッドエンパイア」で支配をもくろむ。得意技はエリミネーター、大空スバル式羊殺し。188センチ、110キロ。