【ニュージャージー州トレントン31日(日本時間1日)発】悲願成就じゃ! 〝邪道〟大仁田厚(64)が、米国マットでメイド・イン・ジャパンの電流爆破マッチを成功させた。

 当地のトレントン・サンダー球場で行われた米ハードコア団体「H20」が主催したビッグマッチ「DESTINY」に出場。ライバルで、昨年10月に引退したマット・トレモントが一夜限りの復活を遂げ、リングで対峙した。

 試合形式は事前に公表されていなかったが、フタを開けてみれば通常のメイド・イン・ジャパンの電流爆破をハロウィーン仕様にアレンジしたものだった。ロープ2面に有刺鉄線が巻かれ、4つのコーナーに蛍光灯束、場外に有刺鉄線ボードが設置され、1面のエプロン下には有刺鉄線バリケードマット地雷ボートが置かれた。

 グレート・ニタ風のコスチュームで入場した大仁田は、場外でグリーンミストを噴射。オリエンタルムードを漂わせる。リングインするや、すぐさま有刺鉄線バット、イス、蛍光灯束で先制攻撃。さらに赤の毒霧で視界を遮るや、地雷ボードに蹴り落とした。その瞬間、すさまじい爆破とともに無数の花火が発射され、ハッピーハロウィーンを祝う形になった。

 トレモントはなんとかリングに生還したが、大仁田は顔面に火炎攻撃。続けて起動スイッチをオン。初公開の爆破蛍光灯でぶっ叩き、これまたすさまじい爆破となった。

 これをカウント2で返されると、ならばと大仁田は有刺鉄線ボードを持ち込み、その上にガソリンと思われる液体をまき散らす。非情な邪道は炎の中にトレモントを押し込み、3カウントを奪取した。

 当初は日本で行っている電流爆破のスタイルを持ち込むものと思われたが、ハロウィーン当日とあって、花火や爆破蛍光灯を初披露。邪道流の粋な計らいで米国のファンを熱狂させ、日本からインターネットで視聴したファンの度肝も抜いたようだ。

 すでにフロリダやカリフォルニア州ロサンゼルスなどからも〝オファー〟が殺到しており、10月25日に64歳になったばかりの邪道の米国行脚は続きそうだ。

 また、同大会では8月に死去した保坂秀樹さん(享年49)のメモリアルマッチも行われた。