“日本一バズるアナリスト”馬渕磨理子と渡辺広明が指南! アフターコロナ「マネーの心得」

2021年10月26日 11時56分

左から渡辺広明氏、馬渕麻理子氏(東スポWeb)
左から渡辺広明氏、馬渕麻理子氏(東スポWeb)

「The night is long that never finds the day(=明けない夜はない)」といえばシェークスピアの「マクベス」のセリフだ。流通ウォッチャー・渡辺広明氏と同じくニュース番組「Live News α」(フジテレビ系)でコメンテーターを務めている“日本一バズるアナリスト”の馬渕磨理子氏がこのたび緊急対談。2人は見据える日本の未来は――。

 ――今週末に行われる衆院選でも「成長か分配か」が争点になっています。お2人はどう受け止めていますか

 渡辺広明(以下渡辺)僕は可処分所得が上がらないと景気が良くなったという実感は得られないと思う。行動制限が解除されても給料が上がってないわけだから爆発的に消費しようとならないじゃないですか。その意味で分配に期待しています。日本人は消費に慎重な国民性もあるから、年末年始ごろにまず“リハビリ消費”、その先のリベンジ消費が春ごろになると見ています。第6波が深刻なことにならない限りという条件付きだけど、経済の明るい兆しは見えている。

 馬渕磨理子(以下馬渕)景気回復の芽は出ているという点では私も同意見です。米国では新型コロナの感染拡大に歯止めがかかった時点でわかりやすく海運や観光業の株価が上がりました。日本でも9月に日経平均がバブル期以来31年ぶりの高値を更新しましたし、遅れていたワクチン接種率が一気に上がったことが何より明るいニュースです。ただし、金融の世界は“分配”があまり好きじゃないんですよね…。

 ――岸田首相が掲げた新しい資本主義、なかでも「金融所得課税の見直し」(※のちに先送りを表明)に強い反発があり、実際に株価も一時下落した

 馬渕 はい。“分配”の意味合いがうまく伝わらなかったのかもしれません。そもそも分配を増やすためには根本的に成長が必要なんですが、むしろ持続的な成長につながらないものだとマーケットに受け止められた。たとえば、従業員の給与を上げた企業に対しては税制を優遇するなど政府のサポート面がより強く打ち出せていれば見る向きは変わったと思います。

 渡辺 なるほど。結局、少数の富裕層よりもみんなの給料が上がらないと消費は拡大しませんよね?

 馬渕 はい。ただSOMPOホールディングスが介護職員の年収を50万円ほど引き上げる、また業績好調のアルペンが全社員に特別一時金7億円を支給する「業績相場」の一面も見え始めていますよ!

 ――マネーフォワードの調査では昨年行われた国民全員に1人当たり10万円を支給した特別給付金は7割が貯蓄に回っている

 渡辺 僕は自分で10万円使った記憶がない。奥さんが管理しているからきっと貯蓄か(住宅ローンの)繰り上げ返済に回ったのかな…(苦笑)。

 馬渕 私は10万円分の米国株を買いました。やっぱり貯蓄に回ってしまうと意味がないので、金融の観点から言えば株式投資に使うものとして1律5万円配布するのが面白いと思うんですよ。

 渡辺 さすが敏腕トレーダー。ただ僕はローソン社員だったときに自社株を持っていたくらいで、親に「株に手を出すな」と言われていたんです。

 馬渕 私もまさか自分が専業デイトレーダーになるとは思っていなかったタイプ。クレジットカードより現金一括、株なんてさわるなという家庭で育ちましたから(笑い)。

 ――馬渕さんはなぜ投資の世界に入ることになったのでしょう

 馬渕 私は大学卒業後、公共政策を学ぶ大学院に進学。そこで政治、経済、行政を学んで夢だったキャリア官僚の試験に失敗。就活も全敗でした。本には書きませんでしたが、そのタイミングで結婚を前提にお付き合いしていた方とも別れて、どん底の状態で関西の医療法人に入社したんです。

 渡辺 今のキラキラした馬渕さんからはちょっと想像できませんね。

 馬渕 本当です。白髪だらけになったこともありましたし…。まさか未経験の私に資産運用を任されるなんて想像もしてなかったのですが、私にはもうここでチャレンジするしかないと思って、親に黙ってがむしゃらに株式投資の勉強をして働きました。

 ――自分のお金ではないとはいえ大きな金額を動かすプレッシャーがありますよね

 馬渕 はい。当時はアベノミクス相場でしたし、結果的に与えられた資産を2年で3倍にすることができました。ただ性格がとてもビビりなので専業トレーダー向きではないなと。それでも自分の経験から中長期の株式投資が一番堅実だと言えます。

 渡辺 泥くさいご苦労をされてきたんですね。実は僕も就職する前に彼女と親友が一挙にいなくなるというつらい経験があって…(長いので以下略)。

 ――そんなお2人がニュースコメンテーターとしてテレビに出演されているのが不思議に思えてきました

 馬渕「Live News α」はニュース番組ではありますが、世の中のポジティブな事象に目を向けようというところがあって、毎回楽しみにしています。

 渡辺 そこは僕も一緒。自分がどん底にいるときはニュースを解説する立場になる未来なんて想像もしてなかったけど、悲観し過ぎないことは生き抜く上で大切だと思います。

 ☆わたなべ・ひろあき 1967年生まれ。静岡県浜松市出身。「やらまいかマーケティング」代表取締役社長。大学卒業後、ローソンに22年間勤務。店長を経て、コンビニバイヤーとしてさまざまな商品カテゴリーを担当し、約760品の商品開発にも携わる。著書に「コンビニが日本から消えたなら」(KKベストセラーズ)。

 ☆まぶち・まりこ 滋賀県出身。同志社大学法学部卒業、京都大学公共政策大学院修了、公共政策修士。2013年、関西の医療法人に入社後、資産運用トレーダー業務を始める。15年独立系金融情報配信会社フィスコのアナリストに転身。17年から日本クラウドキャピタルにも籍を置き、日本初の未上場マーケットアナリスト兼マーケティング担当として活動。

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