政府は物価高への対応として、2027年4月から2年限定で飲食料品の消費税率を今の8%から1%に引き下げる方針を決定。大幅な税収減が見込まれる各地方自治体は、代替財源を確保するよう国に求めている。
消費税減税で、どうして地方自治体が税収減になるのか。消費税は地方自治体に配られる地方交付税の財源になっていることに加え、地方消費税として地方自治体の直接の収入にもなっているからだ。総務省の試算では、飲食料品の消費税率が1%になると、全国の地方自治体では、地方交付税と地方消費税を合わせて年間で約1兆6000億円の減収になるという。
具体的な地方自治体の苦境について、千葉県八街市議の後藤祐樹氏が取材に応じた。後藤氏は2023年に八街市議選に初当選し、議員活動を行っている。そこで感じたのは財政破綻の危機だ。「令和7年度で言うと約5億円の赤字。財政調整基金を取り崩すことで、形式上は黒字となっています」と内情を明かす。
財政調整基金とは地方公共団体によって積み立てられる基金で、いわば貯金を切り崩している状態。全国的にも早いペースで少子高齢化が進み、税収は激減する一方で扶助費など支出は増加。後藤氏によると、財政調整基金は4年で底をつく見込みだという。
そこに消費税減税による減収は追い打ちをかける可能性がある。消費税減税により年間5億円の減収が見込まれるとして後藤氏は「国で減税分をどこまで保障してくれるのか」と戦々恐々だ。
消費減税は2年間限定。後藤氏は「時限措置ということは考えられるのは2つ。1つは2年分だったら国が『地方のマイナス分も補填できるよ』という意味。もう1つは『2年だから自分たちで頑張りなさいよ』ということ。自分たちで頑張れとなったら、財政調整基金から繰り出してプラスにしている自治体からしたら死刑宣告」と述べた。
八街市が財政難に苦しむ一方で千葉・印西市は23年に米グーグルが大規模データセンターを設置し「市の固定資産税収は激増し、潤っています。うまくやれている自治体は企業の誘致に成功しています」と話す。
後藤氏は当選以来、市議会で企業誘致による税収増を訴え続けている。「自治体が国に頼らないで自主財源を確保できるようにしなければ、問題解決にはなりません。政府には地方創生にも目を向けてもらいたい」と訴えた。
八街市だけでなく多くの地方自治体が同じ問題を抱えている。












