昨年まで広島に4年間在籍し、今季から5年ぶりに中日に復帰した久本祐一打撃投手(37)がチームのために立ち上がる。以前に在籍していた中日は落合GMが指揮を執っており、他球団から「不気味」「暗い」とやゆされていた。しかし、あれから4年以上が経過。「さすがに変わっていると思っていた」ところまるで変わっておらず「暗すぎるでしょ」と驚きを隠せない。「4年間でカープの感覚になっているので」と余計に衝撃を受けた様子だ。

 広島ではファンサービスなど球団だけではなく「選手が企画して協力してもらってやる」こともあるという。久本打撃投手は菊池などとともにその旗ふり役を務め、静岡・清水で行う恒例の自主トレはファンに公開。広島ファンで知られるお笑いコンビのザ・ギースの尾関が参加したり、若手芸人がわざわざやってきてネタを披露したりしているという。とにかくファンに喜んでもらいたい一心からだ。「カープが優勝したのは選手の力だけじゃない。ファンの人の力で勝たせてもらったところもある。結果、優勝につながった」

 中日の合同自主トレが行われている20日には練習終了時に打撃投手ながらマイクを握り「裏方として戻ってきました。優勝に導けるようにがんばります」とスタンドのファンに向けてアピールまで行った。今後も少しでも広島の雰囲気に近づけるように精力的に動くつもりだ。