阪神・小川一平投手(24)が30日のエキシビションマッチ・西武戦(甲子園)に先発登板。5回を3安打無失点に封じる快投で、存在感をアピールした。

 身上とする力強い速球だけでなく、この日はカーブなどの変化球にもさえを見せ、緩急の効いた投球で強力レオ打線をゼロ封。「今シーズン初めての一軍マウンドだったので、絶対にアピールしたいと思っていましたし、0点で抑えることができたので良かった。直球だけではなく、緩急を使って相手を抑えること、押すところは押し切るなど、自分の引き出しは増えたのかなと思う」と白い歯を見せた。

 後半戦へ向けて投手陣の再編に取り組む矢野監督としてもうれしい悩みが増えた…と思いきや、試合後の指揮官は称賛一辺倒とではなかった。

「5回を0点に抑えたという点は素晴らしいし、認めている。でも、今の先発(ローテ)に入ってくるとなると、もう少しレベル的に上げていく必要はある。追い込んだとこで勝負に行けず(カウント)3―2になってしまったりね。結果はゼロだけど、それで一軍で通用するかというとね。球数的にも、もう一球早く勝負してね。自分がどのような打ち取り方をイメージしているのか。空振りとるのかゴロにするのかフライにするのか。そういうところを追い求めて投げれば意識も高まってくる」(矢野監督)

 その上で「まずはファームでしっかり投げて、いい結果があれば。本人にも伝えたけど一軍で勝つためには、いい課題が見つかった」と大卒2年目右腕のさらなる成長に期待を寄せた。