難航必至か。DeNAのネフタリ・ソト内野手(31)の去就を巡って急展開だ。19日の離日に合わせるかのように海の向こうから「メッツがソトの調査を開始している」との情報が飛び込んできた。メジャー球団の極東スカウトが舞台裏を明かす。

「メッツは正二塁手のカノが禁止薬物の検査で陽性反応を示し、162試合の出場停止処分を食らったことで戦力再編が急務になっている。外野からマクニールを二塁にコンバートし、ナ・リーグ2冠王のオズナ(ブレーブス)らFA大物外野手を獲得するプランも浮上しているが、別の選択肢としてソトの存在に注目し始めている。ソトは他のMLBの大物より安価な上に二塁も含め内外野をこなせるユーティリティープレーヤー。単にカノの穴埋めだけでなく他のオプションとしても起用できるからバリエーションが広がる」

 契約最終年となった今季のソトはコンディション不良にも悩まされ、出場114試合で打率2割5分2厘にとどまり、3年連続本塁打王とはならなかった。それでも終盤の巻き返しは見事で、終わってみればリーグ5位タイの25本塁打、78打点で存在感を見せつけた。

 そんな優良助っ人に対し、球団も引き留めに全力を注ぐ方針だ。しかしソトの代理人サイドは2年契約の今季推定年俸1億8500万円から大幅増となる「3年10億円」を最低ラインとしながら米大リーグ復帰や国内他球団への移籍も視野に入れているとみられ、DeNAとは19日までに残留交渉がまとまらなかった。

 複数のMLB関係者によれば、メッツ側は早々とソト獲得にインセンティブ込みの2年1000万ドル(約10億4000万円)を交渉案として用意しているともささやかれているという。DeNAの球団周辺からも「仮にこの額をスタンダードにされたらベイスターズは太刀打ちできない。それに今オフ、ソトが強く信頼していたチャモ(ロペス)を退団させてしまったこともマイナスになってしまうのではないか」と不安の声が飛び交っている。ソトが来季もベイ打線の中核を担うかどうかは微妙な情勢だ。