阪神・藤川 雨の甲子園…9回途中から気迫の10球 帰宅する虎党を引き戻した!

2020年10月22日 22時20分

9回一死から登板した阪神・藤川

 今季限りで現役を引退する阪神・藤川球児投手(40)が22日の本拠地・広島戦で存在感を発揮した。

 5―6と1点差に追い上げて迎えた9回、5番手・岩貞祐太投手(29)が一死二、三塁から広島のホセ・ピレラ外野手(30)に試合を決定づけられるダメ押し3ランを被弾。リードを4点差に広げられた上に、この回の直前から降り出した雨脚がさらに強まる。

 「もはや、ここまでか…」と甲子園球場の右翼スタンド、一塁側アルプス席に陣取った9081人の虎党の多くが席を立ち、家路につこうと通路ゲートへの人の流れが出来つつあった、その時だった。

「タイガースのピッチャー・岩貞に代わりまして藤川」

 アナウンスの瞬間「ウォーーー」という大歓声。階段通路を歩く人の流れは、180度逆方向になり、席を立とうとしたファンは座席へと改めて腰を落とした。

 引退表明後、甲子園では今回が2度目の登板。打者3人、1奪三振を含むわずか10球のパフォーマンスだったが、二死を奪いベンチへ引き上げる右腕へ虎党は大喝采。敗色濃厚の展開でも自らの存在感でファンを魅了した。

 試合後の藤川は「ファンの方にも喜んでいただけたかなと。雨の中…。自分にできることをと思った」とコメント。悪天候でも最後まで残ってくれたファンに感謝を述べていた。