DeNAのエース・今永昇太(26)が26日の阪神戦(横浜)で今季初勝利。開幕戦(対広島)では5回2失点ながら黒星を喫していただけに「こういった試合を勝ち切っていくことが信頼につながる」と安堵の表情を浮かべた。

 新型コロナウイルスの影響で今季の開幕は約3か月遅れ。各選手は難しい調整を強いられたが、逆に今永にとっては“追い風”になったという。チーム内では「開幕の遅れが休養期間となり、コンディションのオーバーホールにつながった」とみられている。

 どういうことか? 今永は2017年に初の2桁勝利を挙げ、ポストシーズンでは先発と救援の“二刀流”をこなしてチームの日本シリーズ進出に大きく貢献。同シリーズ終了後には「アジアプロ野球チャンピオンシップ」の日本代表に選出され、翌年3月にも侍ジャパンの強化試合に招聘されるなど超過密スケジュールに忙殺された。

 そして迎えた18年シーズンは開幕直後から左肩の違和感に悩まされ、自己ワーストとなる4勝11敗、防御率6・80と低迷。当時は「勤続疲労が要因ではないか」ともささやかれた。

 ちなみに昨季の今永はエースとして見事な復活を遂げ、自己最高の13勝(7敗)、防御率2・91をマーク。CSでは中継ぎもこなし、シーズン終了後の世界大会「プレミア12」でも先発の要として稲葉ジャパンの世界一達成に貢献するなど大車輪の活躍だった。

「それもあって心配する向きもあったが、開幕延期で完璧に“充電”できたはず」と球団関係者は指摘する。今季もハマのエースには期待できそうだ。